企業のモバイル向け広告、引き続き増加傾向


 ディーツー コミュニケーションズ(D2C)と日経ネットマーケティングは、モバイル向け広告市場における企業の動向調査を発表した。調査は、2010年4月に国内上場企業、未上場の有力企業4221社に対して郵送およびWebで行われた。回答数は642件。

 同調査によると、広告費全体の動向は2009年度から2010年にかけて微増とされている。これは、2009年度の広告費を「100」として比較したもので、2010年度の回答平均は「100.43」となった。1年前の同調査では「86.10」となっており、復調傾向と分析されている。このうち、モバイル向けとPC向けをあわせた「デジタル広告」では「減らす」が7.4%、「増やす」が26.6%となり、モバイル広告では「減らす」は3.1%、「増やす」が15.1%となった。いずれも前回調査より、広告費減少の割合が少なくなり、広告費増加の意向が強くなっている。

 また全体の13.7%がモバイル向け広告を出稿していること、モバイル向け広告の魅力として「ターゲットが絞り込みやすい」「費用が手頃」といった点が挙げられていることも明らかにされている。特に個人ユーザー向けのサービスを手がけるBtoC企業では27.5%がモバイル向け広告を実施。店舗誘導やキャンペーンサイトの運用なども行われ、個人へリーチする手段として活用される姿が示されている。

 

(関口 聖)

2010/6/25 17:44