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シャープ、電子書籍端末「GALAPAGOS」発表


 シャープは、電子書籍端末とサービスを提供する「GALAPAGOS」を12月より開始する。Androidを採用した通信対応の専用端末を発売し、同時に新聞、雑誌、書籍など電子書籍コンテンツの提供を3万冊からスタート。変化に敏感に対応していくブランドとして「GALAPAGOS」を展開する。スマートフォンやタブレット型端末に向けても提供される見込み。

 専用端末は5.5インチの液晶ディスプレイを搭載したモバイルタイプと、10.8インチの液晶を搭載したホームタイプをラインナップする。通信機能は無線LAN(IEEE802.11b/g)で、価格や詳細は別途案内される。端末は、ソフトウェアアップデートに対応するほか、コンテンツの定期配信にも対応する。


 

端末+電子書籍ストアを“進化”させながら提供

左から岡田氏、大畠氏、中村氏、松本氏

 9月27日には都内で記者向けに発表会が開催され、シャープ 執行役員 情報通信事業統轄の大畠昌巳氏、オンリーワン商品・デザイン本部長の岡田圭子氏、システムソリューション事業推進本部電子出版事業推進センター所長の中村宏之氏、システムソリューション事業推進本部 商品企画担当チーフの松本融氏が登壇し説明を行った。

 今回発表されたのは、シャープが手掛けるクラウドメディア事業で、端末と電子書籍ストアの双方を提供するというもの。端末価格やサービスの詳細については、12月のサービス開始までに改めて発表される。端末価格は「すでに世の中にある端末と同様の価格帯」(大畠氏)としているほか、コンテンツの価格は、新聞や書籍などについては紙媒体での価格と同様になると案内されている。端末ではXMDF、HTML、PDF、ePUBをサポートする予定で、そのほかの標準的なフォーマットもサポートするとしている。

 端末とサービスを組み合わせて提供される「GALAPAGOS」の特徴は、定期購読に対応し、端末がスリープ状態であれば自動的にコンテンツを受信できる点。また、コンシェルジュ的なレコメンドに対応し、人気の話題のコンテンツを探しやすくなっている。加えて、端末機能をアップデートすることで将来的には映像や音楽、ゲームといったコンテンツにも対応する。映像コンテンツについては2011年春を目処に提供される予定。

 主に対応するフォーマットは同社が「次世代XMDF」として開発した新しいXMDFフォーマットで、タッチパネルでの操作や、新聞・雑誌のレイアウトやルビに柔軟に対応できるのが特徴。画像などはそのままに文字サイズのみを大きくしたり、マーカーを引くように印を付けられたり、動画コンテンツを再生できたりといったさまざまな拡張が図られている。

 「GALAPAGOS」(ガラパゴス)という名称については、世界標準の技術に日本的な細やかさ、技術力を融合させ、世界に通用するものとして展開していくという意味が込められている。実際のサービス展開についても、国内に加えて北米での提供について準備が進められている。また同社では、「GALAPAGOS」という言葉を進化の象徴として捉えており、サービスと一体化して進化していく方針や、他業種とのアライアンスによるビジネスモデルの進化、世界各地に展開し、文化やライフスタイルに適応していく進化という、3つの進化をテーマに掲げている。

 

大小2種類の「GALAPAGOS」端末

ホームタイプ(左)とモバイルタイプ(右)

 9月27日に発表された電子書籍端末「GALAPAGOS」は、主にディスプレイサイズの違いでモバイルタイプとホームタイプの2種類がラインナップされている。

 モバイルタイプは、タッチパネル対応の5.5インチ、1024×600ドットの液晶ディスプレイを搭載し、片手でも操作できるように本体前面・下部にトラックボールと2つのボタンを備えている。ボディカラーはレッド系、シルバー系の2色が用意される予定。

 ホームタイプはタッチパネル対応の10.8インチ、1366×800ドットの液晶ディスプレイを搭載しており、前面のボタンを廃したフルタッチ操作の端末となっている。ボディカラーはブラック系となる予定。

 どちらも通信機能として無線LAN(IEEE802.11b/g)をサポートし、上部の額縁部分には通信状態などを示すランプが用意されている。3G通信機能については、「キャリアと相談しながら提供を検討していく」(大畠氏)としている。端末のOSにはAndroidが採用されているが、電子書籍関連のアプリとブラウザのみが提供され、Googleの標準的なアプリやAndroidマーケットなどは利用できない見込み。まずは端末向けサービスと連動するアプリが順次提供される予定となっている。

 プラットフォームとしての展開では、液晶テレビの「AQUOS」やスマートフォン向けにも提供される予定。同社では3D液晶を搭載したスマートフォンを開発しており、このスマートフォン向けには3D対応のコンテンツを配信できるとしている。加えて、他社製の端末でも、「話があれば、展開できる」とし、自社製品にとどまらず展開していく方針が示されている。

 なお、9月27日の発表会で展示された端末は開発中のもので、スタッフが操作する以外、自由に触れることはできなかった。タッチ&トライが可能なものは10月5日より開催される「CEATEC JAPAN 2010」に展示される見込み。

 

電子書籍ストアはシャープが運営

 「GALAPAGOS」として展開される電子書籍ストアはシャープが提供し、出版社や新聞社など各社がコンテンツを提供する形。サーバーやオーサリングソフトについてもシャープが開発を行っている。当初は新聞、雑誌、書籍など約3万冊が提供される予定。前述のように専用端末では「自動定期配信サービス」を利用できるのが特徴で、おすすめの電子書籍の無料の体験版も自動的に配信され、気に入ればすぐに購入できるようになっている。また、新聞や雑誌以外のコンテンツについても、他業種とのアライアンスなどを積極的に行っていく方針。

 

 大畠氏は「とにかくユーザー数を増やすことが重要で、早い段階で100万契約を目指したい」と目標を示し、岡田氏は「アライアンスはオープンにしていきたい。いろいろなところと話を進めている。ハード・サービスで進化するGALAPAGOSにしていきたい」と意気込みを語った。

 

動作デモンストレーション



 

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(太田 亮三)

2010/9/27 13:40