第2Qの国内携帯端末市場はiPadなど好調でプラス成長~IDC調査


国内モバイルデバイス市場規模予測、2010年~2014年

 IDC Japanは、2010年第2四半期(2010年4月~6月)の国内モバイルデバイス市場の実績を発表。今後の見通しなどについても明らかにした。

 IDCでは、スマートフォンやモバイル通信カード、3Gのパーソナルルーター、タブレット端末、ポータブルPCなどをモバイルデバイス市場と位置付けている。第2四半期の国内モバイルデバイス市場は、対前年同期比23.1%増の2911億円とプラス成長となった。IDCでは、iPadによってタブレット市場が急速に立ち上がったことや、スマートフォン市場の急拡大、Pocket WiFiに代表されるモバイルWi-Fiルーターの需要拡大などをプラス要因として挙げている。

 タブレット端末は特にiPad効果が大きく、第2四半期だけで50億円以上に急拡大しているという。また、スマートフォンについては、iPhoneに加え、NTTドコモのXperia等の販売が好調に推移し、市場規模は450億円にまで拡大。モバイルWi-Fiルーターは20億円規模となったとしている。

 こうした市場が拡大しつつある中、2009年まで躍進していたモバイル通信カードやミニノートブック市場はマイナス成長を記録した。IDCではその原因について、先進ユーザー向けの市場が一巡したことと、Pocket WiFiの登場によっていわゆる「100円PC」の魅力が薄れた点を挙げている。

 IDCでは、2010年のモバイルデバイス市場について、スマートフォンやモバイルWi-Fiルーター、タブレット端末が市場をけん引し、1兆2800億円にまで市場が拡大すると予測。その後も市場は拡大すると見られるが、ノートパソコン分野がマイナス成長となるため成長率は徐々に鈍化し、2014年には1兆4440億円規模になるとしている。

 



(津田 啓夢)

2010/9/29 13:08