インフォニックスが民事再生、JALマイルフォンなどKDDIへ譲渡


 インフォニックスは、9月29日付けで民事再生手続開始の申し立てを行ったと発表した。KDDIのネットワークを借り受け、さまざまな企業と協力して展開してきたMVNOサービスについては、11月上旬を目処にKDDIへ譲渡される。

 MVNOサービスを提供するインフォニックスでは、「ECナビケータイ」「JALマイルフォン」「GIANTSケータイ」「Tigersケータイ」といったサービスを提供してきた。今回、携帯電話端末の販売代金について、割賦債権の流動化という形で資金調達ができなかったため、民事再生手続きを行うことになった。

 これまで提供されてきたMVNOサービスについては、11月上旬にもKDDIへ事業譲渡が行われる予定。それまではインフォニックス側が従来通りに運営し、裁判所の許可を得るなど条件が整えば事業を譲渡する。インフォニックスでは、エンドユーザーの利用するサービスのうち、各サービスごとに提供する特典については、従来通りに提供するとコメント。KDDIでは、「現段階で確約できるのは通信サービスの部分。特典のような、通信以外のサービスについては、事業譲渡の後、JALやECナビなどと交渉することになる」としている。特典だけではなく、端末故障などのサポート体制についても従来通り、auショップなどで対応する。

 インフォニックスでは、携帯電話レンタル事業も従来通り継続したいとしている一方、ソフトバンクモバイルなどのネットワークを利用するブラジル人向けサービスは別途案内するとのこと。

 



(関口 聖)

2010/9/29 19:08