GfK調査、スマートフォン拡大で国内携帯電話販売が回復傾向に


 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfK)は、国内の携帯電話販売動向を調査し、結果を明らかにした。2010年7~9月期は前年同期比でプラスとなり、スマートフォンの販売台数の拡大が顕著になっている。

 携帯電話の販売台数は、2010年4~6月期に前年同期比でプラスに転じてから、最新の調査結果となる7~9月期でも前年同期比1.3%増と前年超えを維持。市場は回復基調にあるとした。

携帯電話販売数、前年比の推移 出典:GfK Japan

 

 市場を牽引しているのはスマートフォンで、携帯電話全体の販売数に占める割合は2010年4月に10%を超え、直近の2010年9月には16%にまで伸びている。スマートフォンは9月末時点の累計で2009年の総販売台数を上回っており、さらなる成長が見込まれる。一方、スマートフォン以外の携帯電話の販売台数は前年割れが続いており、市場全体で回復傾向となるものの、スマートフォン以外の携帯電話は年間3500万台前後の販売台数で推移すると予測されている。

携帯電話販売におけるスマートフォンの割合 出典:GfK Japan

 

 販売チャネル別のデータでは、家電量販店でのスマートフォンの販売は2010年9月で携帯電話のうち25%を超える一方、携帯電話専門店では13.5%にとどまった。携帯電話専門店ではアドバイス、アフターケアが充実しており、今後スマートフォンの拡大にも大きな役割を担うとしている。

販売チャネル別、スマートフォン販売数の割合 出典:GfK Japan

 

 スマートフォンに搭載されるOS別では、Android搭載モデルの販売数が機種の増加にともなって著しく拡大。スマートフォンの販売に占める割合は2010年1~3月期で4%だったものの、4~6月期には40%に急拡大、その後30%弱で推移しており、各社が新機種を投入する10月以降にさらなる成長が見込まれるとしている。

 



(太田 亮三)

2010/10/26 20:10