ZTEジャパン、新端末説明会を開催


 ZTEジャパンは、国内向けに展開するAndroid端末「Libero 003Z」に関する説明会を開催した。ZTEジャパンの担当者が登壇し、ZTEというメーカーの概要や端末を紹介した。

ZTEジャパン 代表取締役社長の索 東輝氏

 14日に都内で記者向けに開催された説明会に出席したZTEジャパン 代表取締役社長の索 東輝氏は、同社の中国の企業である同社の概要や日本での実績を紹介した。近年は毎年30%以上というペースで伸びているという同社の売上は、昨年度で600億人民元(約8000億円)で、このうち6割が中国以外での実績となっている。また、携帯電話事業は全体の4分の1を占め、今年度は30%程度になると見込んでいるという。売上は今年度、日本円にして1兆円を目標にしており、「見通しがたっている」とすでに実現可能であるとした。

 携帯電話端末の出荷台数は、昨年度で6000万台を出荷しており、このうち7割が中国以外の市場での実績となっている。今年度8000万台出荷という目標も「達成できる見通し」としたほか、来年度は出荷で「1億台を目指す」とし、グローバル市場でさらに出荷台数を拡大させていく方針を示した。

 索氏は、ソフトバンクモバイル向けにフィーチャーフォンとして「840Z」をすでに投入したことを示した上で、12月下旬に発売されるという「Libero 003Z」について「最後の準備を進めている」と発売が近付いている様子に言及。ソフトバンクモバイルが今後提供するウルトラスピードといったサービスに対応するデータ通信端末やモバイルWi-Fiルーターを、ソフトバンクの事業戦略に合わせて積極的に展開していく方針を示した。

ZTEジャパン モバイルターミナル事業部長の王 旗氏

 ZTEジャパン モバイルターミナル事業部長の王 旗氏は、今後、携帯電話端末でスマートフォン、Android端末に注力している姿勢を明らかにし、日本国内向けでもAndroid端末を投入していく方針について「価格的、性能的にもよく、幅広く使われる傾向にある」と、今後スマートフォンがより一般化するとの考えを明らかにした。また、「低価格で、良いものを提供できると思っている。そういう期待が市場からもあると考えている」と述べ、リーズナブルな価格帯での優位性をアピールした。


ZTEジャパン モバイルターミナル事業部の安岡浩氏

 ZTEジャパン モバイルターミナル事業部の安岡浩氏からは、「840Z」「Libero 003Z」について解説された。このうち「Libero 003Z」については、12月下旬に登場する見込みであることを明らかにし、小型で115gと軽量なボディ、500万画素カメラ、高速なWebブラウジング、日英中の3カ国語への対応といった特徴を紹介した。

 Android 2.2を搭載する一方、Flashをサポートしない点については「CPUのARMのアーキテクチャによるもの」と回答。ハードウェア面で対応が難しいとしたものの、ソフトバンクのスマートフォンのラインナップの中ではエントリーモデルとして位置付けられていることも関連していることを示唆した。また、テザリング機能については、ソフトバンクの戦略的な判断とした上で、おそらく搭載されないとの予想を明らかにした。

 なお、2色のボディカラーのうち、ホワイトの発売は2011年第1四半期と、やや遅れて登場する見込み。Liberoというペットネームについては、「今後も継続的に使用していきたい」と継続利用を検討中であることが明らかにした。

 

説明会の様子

 



(太田 亮三)

2010/12/14 18:45