量販店の携帯売り場、スマートフォン好調で3年ぶりのプラス成長


 ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfK)は、国内家電量販店市場における2010年家電・パソコン関連57カテゴリーの販売結果をまとめた。家電量販店における携帯電話は3年ぶりにプラス成長に転じた。

 調査は、2010年1月~12月にかけて実施された。全国の有力家電量販店の販売実績によるメーカー別の数量シェアをカウントしたもの。

 携帯市場は、年間数量4.3%増と3年ぶりのプラス成長となった。GfKでは、割賦販売契約の影響によって二桁減少が続く中、スマートフォンの本格化による買い換え、買い増し需要が促進されたと分析している。店頭では、スマートフォン向けの各種割引やキャンペーン価格が積極的に提示されてきた。

 年間販売数に占めるスマートフォンの割合は29.6%と三割弱を占めた。各社よりAndroid端末が多数投入された12月に限ってみれば、半数以上がスマートフォンとなった。GfKでは、これまでアップルなどの海外メーカーがスマートフォン市場で先行していたが、10月以降、国内メーカーがおサイフケータイ対応やワンセグ対応端末を投入し、需要を促進させたとしている。なお、一般的な携帯電話(フィーチャーフォン)は、前年比17%減となった。

 メーカー別の年間シェアは、シャープが25%で首位、2位はアップルで12.9%、3位は富士通で11.9%となった。なお、年間を通して人気を得たiPhoneシリーズによって、アップルは2位に躍進した。GfKはこの要因を、量販店では携帯電話専門店と比較して、スマートフォンの販売構成比が高いことも影響していると説明している。

 このほか、データ通信端末の分野では、Huaweiが62.8%でシェアトップ、以下、LGが22.7%、LONGCHEERが9.2%と続いている。

 

(津田 啓夢)

2011/1/14 12:46