民放FMで同時生放送の特別ライブ、今年はSuperflyが登場


 全国FM連合とKDDIは、一夜限りのライブを同時生中継で放送する特別番組を、3月20日午後7時より放送する。全国の民放FM52局で同時に生中継する1時間番組で、4年目となる今回はSuperflyがライブを行う。

 今回実施される「全国民放FM&KDDI present MEET THE MUSIC LIVE with Superfly」は、FMラジオの活性化を図る「MEET THE MUSIC」キャンペーンの中心となるイベント。桑田佳祐、コブクロ、レミオロメンに続き、4年目となる2011年はSuperflyが一夜限りのライブを披露。同時に、キャンペーンのために書き下ろされた新曲「Sunshine Sunshine」も20日より公開されている。沖縄のライブ会場にはFM局とKDDIで合計53組106名を、交通費・宿泊費込みで招待。地元・沖縄のファンも会場に招待される。

 なお、KDDIでは従来よりFMラジオを受信できる携帯電話を提供しているが、最新モデルではCyber-shotケータイ S006、T006、SH011が対応。S006とSH011は1月下旬に、T006は2月中旬に発売される見込みになっている。

 

「MEET THE MUSIC」で絆を再認識

エフエム東京 常務取締役の黒坂修氏

 1月20日には都内で記者向けに発表会が開催され、主催者から概要が説明されたほか、Superflyが登場してライブへの意気込みや、新曲に込めた想いを語った。

 最初に登壇したエフエム東京 常務取締役の黒坂修氏は、これまで開催してきた同時生放送のイベントについて、リスナーから「日本全国が同じライブハウスになったように感じる」というメッセージが多く届けられたことを紹介。「テレビとは違った、想像力を働かせるFMの番組で、局やリスナー同士の絆を再認識してもらったのは非常にありがたい」とキャンペーンの成果を評価。IPサイマル放送のradikoの取り組みについても紹介し、「通信との融合を含めて、聴取環境を良くしていきたい」と意気込みを語った。

 J-WAVE 代表取締役専務の斎藤日出夫氏は、Superflyの出演について、「毎年大ヒットを飛ばし、日本を代表するディーヴァといっても異論はないだろう。ラジオに向いたアーティストで、歌の力、声の力がある。圧倒的なボーカルに魅力があり、とてもラジオ的」と、出演を依頼した理由を明らかにした。

 KDDI 新規ビジネス推進本部長の雨宮俊武氏は、LISMOなどの近年の取り組みにおいても早くから音楽にフォーカスしてきた経緯に触れた上で、ラジオや携帯電話は、音楽に出会い、手に入れ、楽しみ、人に伝えるという「音楽連鎖」の一環であると説明。「できるかぎり多くの人に、楽しんでもらいたい」と特別ライブに期待を寄せた。

J-WAVE 代表取締役専務の斎藤日出夫氏KDDI 新規ビジネス推進本部長の雨宮俊武氏
KDDIの取り組み携帯電話やFMが「音楽連鎖」でつながるとした

 

「沖縄で歌うことを想像しながら書いた」

 発表会にはSuperflyも登場、会場から生放送番組に出演したほか、ライブや新曲について語った。

 デビューから4年というSuperflyは、これまでアルバムツアーを毎年開催していたとのこと。2010年はアルバムツアーの開催はなく、ファンクラブ向けや特別企画のライブが中心で、「いつもと違う年だった。不思議な感じだった」と振り返る。「昨年はインプットが多かった年だったので、今年はアウトプットの年」と語り、現在も楽曲の制作期間中であるという。また、プライベートでは、「体力がないので……」という理由から、ジョギングを始めたことも明らかにした。

 会場からは、「MEET THE MUSIC LIVE」を告知するため、生放送の番組に出演。この中で、今年のライブにSuperflyが起用されることがリスナーに向けて明らかにされた。生放送の中では、今回のライブイベントのために書き下ろした曲「Sunshine Sunshine」について、「とても爽やかな曲。私にとって歌とは何かというテーマで、昨年あたりに、呼吸をする動作のようなもの、深く、深呼吸をしているんだと感じた。聞いた人が、深呼吸ができるような曲にしたい」と新曲について語った。

 ライブ会場に沖縄が選ばれたのは、本人たっての希望。「沖縄が好きなんです。時間の流れがおだやかで、こういう環境でライブができたらいいなと思った」と沖縄が気に入っている様子で、「(新曲は)沖縄で歌うことを想像しながら書いた。早く歌いたい」と、意気込みを語った。

Superfly(中央)は会場から生放送の番組に出演(写真は放送前)

 



(太田 亮三)

2011/1/20 15:57