KDDIなど、映像配信で新規事業開発やトラフィック処理の実験


 KDDI、KDDI研究所、シスコシステムズの3社は、新たな映像配信システムの開発などに向けて、2月1日~3月5日まで、共同でトライアルを実施する。

 今回の実験は、インターネット上において、動画共有サービスやインターネット放送、オンデマンド配信などが普及したことで、映像コンテンツが占める通信量(トラフィック)が急増しており、そうした需要増へ柔軟に対応できるネットワークなどを検証するもの。シスコによれば、2014年までに映像トラフィックは、個人ユーザーによるトラフィックのうち91%に達すると予測されている。3社では、こうしたトラフィックへ柔軟に対応するため、IPネットワーク「メディアネット」を構築するとともに、新たなビジネスモデルを検討している。

 今回の実験では、新たなビジネスの検証として、期間中、東京と大阪において、Android搭載のタブレット端末を用いて、テレビを視聴しながらタブレットやパソコンで、番組関連情報、蓄積映像、ストリーミングなどを楽しむ、といった利用シーンを想定して実験を行う。実験で用いられるコンテンツ配信システム(CDS)やサーバープラットフォームはシスコ提供のもので、視聴分析ツールなどを組み合わせる。KDDI研究所のブラウザ連携技術で、コンテンツ配信側が任意のタイミングでパソコンやタブレットのブラウザに、番組関連情報を表示させる。テレビでコンテンツを楽しみながら、付随情報を手元の機器で楽しむ、といった使い方に向け、ノウハウや運用手法の確立を目指すとともにネットワークへの影響も検証される。

 

(関口 聖)

2011/1/31 17:30