Android 2.3搭載の「Xperia arc」、Sakura Pinkも


Xperia arc (Midnight Blue)

 「Xperia arc SO-01C」は、Android 2.3を搭載したソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製のフルタッチ型スマートフォン。3月24日発売で、全国のドコモショップでは3月4日より事前予約を受け付ける。端末の想定価格は、各種割引を適用すると、新規契約で3万円を切る見込みだ。

 「arc」とは英語で「弧(こ)」を意味し、「Xperia arc」は背面がやや湾曲した「アークデザイン」が採用される。昨年発売された「Xperia」の後継モデルに位置付けられており、メインターゲットはXperia(SO-01B)のユーザーという。

 「Xperia arc」は、1月に米国で開始された展示会「2011 INTERNATIONAL CES」で発表され、ほぼそのスペックのまま、日本市場で発売されることになった。ドコモの担当者は「2011年早々に発表され、世界的に注目されるAndroid 2.3搭載スマートフォン、このタイミングで日本市場で出すため、全力を尽くした」と語っており、ワンセグや赤外線通信といった日本市場独特の機能は搭載しないものの、グローバルモデルと同等のスマートフォンがいち早く登場することとなった。

 ただし、グローバルの発表時点にはなかったボディカラー「Sakura Pink」が追加されている。いわゆる桜色よりも鮮やかな「Sakura Pink」は、女性を意識したカラーリングで、今後グローバルでも提供される見込み。Xperiaは先進的なものに惹かれるユーザーをターゲットにしたモデルで、「Xperia arc」でもそのターゲットは変わらない。しかし、初代のXperiaは男性ユーザーに人気があり、Xperiaユーザー占める男性の割合は7~8割と圧倒的だった。端末の説明員は、カラーバリエーションの追加によって、女性の割合を4割程度まで高めたいと語っていた。

 端末はAndroid 2.3を搭載し、従来よりも映像やゲームなどの処理速度が向上したバージョンとしている。ディスプレイはタッチ式で、4.2インチ、480×854ドット、1677万7216色表示のTFT液晶を搭載する。超狭額縁設計を採用し、映像再生時には黒を深さを再現できるという「モバイルブラビアエンジン」が利用できる。発表会会場では、人気ゲーム「MONSTER HUNTER」シリーズのデモ映像が紹介されており、美麗で精細な映像が確認できた。

 「Xperia arc」はHDMI対応で、基本的に全ての映像をテレビ出力できる。プレゼンテーション用の資料さえ用意すれば、HDMI端子で大画面出力してプレゼンテーションするとった利用も可能という。発表会では、人気アプリ「Angry Birds」をテレビ画面で楽しむデモが紹介されたほか、端末説明員は「今後、ゲームをテレビ画面に映し、スマートフォンのディスプレイにゲームコントローラーを表示するようなアプリも期待できるのではないか」などと話していた。

 カメラは810万画素クラスとなる。ソニーの裏面照射型CMOSセンサーを採用し、従来よりも高感度・低ノイズで撮影できるとしている。手ブレ補正、LEDオートフラッシュをサポートし、レンズの開放値はF2.4となっている。顔認識エンジン、シーン検出機能も用意され、手軽な撮影をサポート。HDサイズ(720p)の動画撮影、コンティニュアスオートフォーカスも用意されている。

 端末チップセットは、クアルコム製の「MSM 8255」を装備し、クロック周波数は1GHz、Snapdoragonシリーズのチップとなる。通信方式は、下り最大14Mbps、上り最大5.7Mbpsに対応する。現時点でFOMAハイスピードは下り14Mbpsをサポートしていないが、ドコモでは今夏にも導入する予定となっている。Wi-FiやBluetooth(2.1EDR)に対応する。

 日本語入力は「POBOX Touch 4.0」がプリセットされる。FMラジオ機能も利用できる。先代モデルに搭載されていた「Mediascape」という機能は今回用意されていないが、Track IDによって、FMラジオ機能や楽曲再生時に楽曲関連情報へアクセスすることもできる。

 おサイフケータイやワンセグ、赤外線通信といった機能は搭載しないグローバルモデルとなるが、iモードメールが利用できる「spモードメール」がプリセットされている。さらに、自動更新機能は用意されないが、端末ソフトウェア更新などにも対応する。

 ボディカラーは、前述した「Sakura Pink」のほかに、「Midnight Blue」、「Misty Silver」が用意され合計3種類から選べる。「Sakura Pink」は背面だけではなく、ディスプレイ周辺もピンクとなっている。大きさは125×63×10.9(最厚部11.4)mm、重さは118g。連続待受時間は約400時間、連続通話時間は340分。HDMIケーブルは別売となる。

Misty Silver
Sakura Pink

 

 



(関口 聖/津田 啓夢)

2011/2/24 12:40