米AT&T、総額390億ドルでT-mobile USA買収に最終合意


 米AT&Tは、独Deutsche Telekom(ドイツテレコム)傘下の米携帯電話事業者であるT-mobile USAの事業を譲り受けることで最終合意に入ったことを発表した。

 AT&Tの買収総額は390億米ドル(約3.1兆円)で、このうち250億ドルを現金で、残りを株取引によって支払う予定。今後12カ月で買収を完了させるとしている。ドイツテレコムは、AT&Tの発行株式8%を取得し、AT&Tの取締役会に参加する。

 米AT&Tは、固定とモバイルの双方の通信網を提供する米通信事業者。携帯電話事業では、今年2月までiPhoneシリーズを長らく独占的に販売してきた。T-mobile USAは、ドイツテレコム傘下の米携帯電話事業者で、加入者数は3370万件。

 AT&TもT-mobile USAも、GSM/W-CDMA系の通信事業者となり、AT&Tは、T-mobile USAにもLTEサービスを提供するとしている。なお買収が成功すると、米最大の携帯電話事業者は、CDMA2000系のVerizon WirelessからW-CDMA系のAT&Tへ移ることになる。

 

(津田 啓夢)

2011/3/22 12:47