ドコモUSAがMVNOに、在米日本人向け携帯電話サービス


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 NTTドコモの米国法人であるNTT DOCOMO USA(ドコモUSA)は、4月6日より、米国において日本人ユーザー向け携帯電話サービス「DOCOMO USA Wireless」を提供する。

 「DOCOMO USA Wireless」は、在米日本人向けの携帯電話サービス。2G(GSM/GPRS)のネットワークを利用するサービス。米国の携帯電話事業者のネットワークを利用するサービスだが、ネットワーク提供元は守秘義務のため明らかにされていない。日本で言えばMVNOと呼べる形態となり、ドコモにとっては海外で手がける初のMVNOということになる。ただし、米国では、日本のようにMVNOが明確に定義されていないとのことで、ドコモ自身はMVNOと積極的には明示しない。

 短期滞在の旅行者ではなく、長期間で米国に滞在する日本人ユーザーが主なターゲットで、これまで寄せられていたニーズに応える形で提供されることになったという。将来的には、米国から日本へ帰国した際、スムーズに日本のドコモへ切り替えられるなどのサービス拡充を検討する。

 今回のサービス開始にあたり、販売および販売店舗運営でITCネットワークや兼松コミュニケーションズ、Mitsuwa Corporationと協力する。また、韓国のKTと、販売やマーケティング、国際ローミングでの協業について検討が行われる。法人へのアプローチや販売物流の活用、グローバル機器の購入などのほか、フォトフレームの米国での導入もKTと共同で検討するとのこと。このほか、在宅医療機器を対象にしたM2Mサービスについてもネットディメンション、Portal 724と協業を検討する。

サービス内容と料金プラン

 受付は、4月6日より、ニューヨークとロサンゼルスにある、ドコモのサポートデスクで開始される。インフォメーションセンターは24時間の日本語対応が可能で、米国社会保障番号(SSN)やクレジットヒストリーがないユーザーでも利用できる。端末はNokia 2720、Nokia 2730のほか、日本語対応機種としてBlackBerry Curve 9300も用意される。6月30日までは、1年か2年で契約し、BlackBerry Curve 9300を購入すると、端末価格を割り引くキャンペーンも実施される。

 料金プランは、月額15ドル(約1210円)~月額125ドル(約1万120円)5コース用意され、最も安価なトークSS(月額15ドル)は無料通話が100分、通話料(米国内)が1分0.25円となる。余った無料通話分は翌月へ繰り越せる。日本宛の国際電話のうち、固定電話宛は無料通話分が適用される。無料通話分を超過した場合や、日本の携帯電話宛の通話料は1分あたり0.2ドル。通信関連のオプションサービスとして、テキストメッセージングを対象にしたテキストオプションサービス3種類(10ドル/15ドル/20ドル)、WebやMMSも含むデータオプションサービス3種類(10ドル/15ドル/25ドル)も用意される。

 

(関口 聖)

2011/3/25 16:03