イヤホンサウンドに注力した防水スライド「T007」


ライムグリーン

 「T007」は、カメラの連写機能やイヤホンの音楽再生に注力し、男性を主なターゲットとした富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製のスライド型端末。7月中旬以降に発売予定。オープンプライスとなるが、セレクト割を加味した端末価格は3万円台後半になる見込み。

 春モデルで登場した「T006」は、20~30代の女性をターゲットとした防水スライド端末だった。「T007」は、若年層の男性をターゲットにした防水(IPX5/7)スライドモデルで、カラーラインナップも男性的でアクティブな印象の鮮やかな色が採用されている。

 端末はカメラ機能と音楽機能が大きな特徴となっている。約1219万画素のCMOSカメラを搭載し、12枚の連写から自動で最も綺麗に撮れた写真を選ぶ「おまかせセレクト」機能が用意されている。モルフォの画像技術を採用したもので、笑顔検出機能などとも連携し、笑顔を見せた瞬間に連続12枚の画像を撮影するといった利用も可能。撮影した12枚は一覧表示され、「T007」がオススメの画像を3枚レコメンドする。オススメ画像だけ保存したり、全ての画像を保存したり任意に選択可能。

 撮影した画像は、BGMを聞きながらスライドショーを楽しめる「フォトビューアー」機能で楽しめる。さらに、撮影した写真をFacebook、Twitterといったサービスにアップできる「ブログアップ」機能も用意されている。

 音楽機能の大きな特徴となっているのが「サウンドフィッター」機能だ。カナル型(耳栓型)イヤホンで音楽を聴くとこもったような音に聞こえる場合がある。説明員によると、これは外耳部分の閉塞共鳴という現象によるものという。サウンドフィッター機能では、設定後、信号処理により自分の耳に合わせた音質が得られるという。

 なお、この技術は東芝の研究所において、イヤホンの研究をしている中で生まれたという。人間の外耳は大別すると4タイプに分類され、自分の外耳のタイプに合わせたチューニングを施すことによって、音質が変化するという。サウンドフィッターでは「どちらの音がよく聞こえるか?」をチェックする設問を2つ用意し、これを選択することで、より自分の耳に合った音質で聴けるようになる。説明員は、「1000~2000円のイヤホンの安価なイヤホンを使った場合、3000~4000円ぐらいのイヤホンのように聞こえる」と話していた。イヤホンの利用には、外部接続端子用イヤホン変換アダプターが必要。

 また、ワンセグに対応し、モバイルレグザエンジン 2.0による画質調整機能なども用意される。Wi-Fiに対応し、LISMO WAVEなども利用できる。また、3G通信でもフルブラウザでYouTubeが視聴できる。FMトランスミッター機能も搭載されている。

 カスタマイズしたアイコンメニュー画面をワンタッチで呼び出せる「セルフメニュー」キーや「ビジュアルランチャー」機能などが用意されており、デコレーション絵文字の読み登録機能、のぞき見防止機能なども利用できる。

 このほか、イルミネーション機能も充実している。36パターンのイルミネーションが選べるほか、メール本文の内容を読み取って、感情をイルミネーションで表現する「メールdeデコイルミ」機能なども利用できる。

 液晶ディスプレイは3インチ、854×480ドットのTFT液晶を搭載し、インカメラは30万画素CMOSを装備する。CPUはクアルコムのQSD8650、プラットフォームはKCP 3.2となる。

 おサイフケータイや赤外線通信、Bluetooth、Wi-Fi WINがサポートされ、3軸センサーを搭載。グローバルパスポートはCDMAを利用できる。通信はWIN HIGH SPEEDに対応する。最大32GBまでのmicroSDHCカードを利用でき、内蔵メモリの容量は約770MB。文字入力システムはATOKを採用する。BREW版のSkype auに対応する。

 大きさは約52×118×17.3mmで、重さは約153g。連続待受時間は約270時間、連続通話時間は約230分。ボディカラーはライムグリーン、ソリッドブラック、ベリーピンクの3色。

ベリーピンクソリッドブラック


 




(津田 啓夢/太田 亮三)

2011/5/17 11:15