携帯各社の節電対策、休日振替や自社内サマータイム導入など


 携帯電話大手3社は、今夏に実施する節電対策の内容を明らかにした。

 NTTドコモは、東京電力管内の部署を対象に、7月1日~9月30日の間、照明の削減、空調温度の変更、週休日の変更といった施策を実施する。具体的な対象部門はまだ調整中とのことだが、ドコモグループのうち、1万人程度が対象になる見込み。店舗などユーザーサポートに関わる部門は対象外。始業時間を早める、自社内の“サマータイム制度”は施策に含まれていない。

 一方、KDDIでは「在宅勤務の奨励」「自社内サマータイムの導入」「夏季休暇の一斉取得」「クールビズの前倒し」を、6月27日~9月30日にかけて実施する。在宅勤務については、これまでも制度そのものは存在したが、リモートアクセス端末を活用して、昼間にオフィスにいる時間を減らして室温上昇を抑制する。7.5時間勤務では、5時間は内勤し、残り2.5時間は在宅勤務という形になる。自社内サマータイムと組み合わせ、7時に出社して12時まで勤務して残りは自宅で、といった形が想定される。一方、サマータイムについては部署によって導入できるかどうか異なるため、全社一斉ではないものの、導入可能なところでは実施していく。夏季休暇は、フロア単位や事業所単位で夏季休暇5日間を一斉に取得し、フロアや事業所単位が一定期間、閉まる形となる。現時点で、週休日の変更は予定されていない。

 また、ソフトバンクでは、4月26日付けでグループ全体で取り組む節電施策を発表している。6月末までにグループ全社員約2万人に対して在宅勤務ソリューションを順次導入するほか、空調設定温度の変更、照明器具の照度変更や間引きなどでオフィスでの消費電力30%削減を目指す。自社内のサマータイム(始業時刻の変更)や休日の変更といった措置については未定とのこと。

 

(関口 聖)

2011/5/23 15:28