「W42K」の電池パックで22件目の事故、auが交換呼び掛け


 KDDIと沖縄セルラー、京セラは、2008年より回収を進めている「W42K」の電池パックについて、22件目の事故が発生したとして、あらためて電池パックの交換を案内している。

 「W42K」は、2006年6月に発売されたauの携帯電話。2008年3月には、一部の電池パックに不具合があり、交換すると発表された。傷やへこみがつくような力が加わると、発熱したり膨張したりすることがあり、これまでに発火や発煙など21件の事故が発生したと確認されている。

 対象の電池パックは、型番が「42KYUAA」で、製造番号がKY-YEA、KY-YFA、KY-YGA、KY-YHA、KY-YIA、KY-YJA、 KY-YKA、KY-XDA、KY-XEA、KY-XFA、KY-XGA、KY-XIA、KY-XLA、KY-WAAのものとなる。この製造番号以外の電池パック、あるいはW42K以外の機種は、交換対象ではない。

 これまでに対象の23万5452台のうち、95.8%にあたる22万5625台の交換が済んでいるが、まだ約1万台が回収されていない。これらの電池パックの一部は、端末がリサイクルされたり、廃棄されたりした可能性はあるものの、au回線を解約、あるいは機種変更したユーザーが「W42K」を利用しているかどうか、KDDI側では確認できず、ユーザーからの申告を待つ形となる。5月21日には、22件目の事故についてユーザーから申告を受けた。ユーザーにケガはないが、充電中に発煙し、寝具が焦げたという。

 KDDIでは、これまで行ってきた電話、ダイレクトメール、個別訪問といった手段で、引き続き、回収を進める方針だ。

 目覚まし時計(アラーム)機能だけ使うなど、携帯電話としては利用していなくても、対象となる電池パックを使っていれば事故の可能性はあるため、過去に「W42K」を使っていた人、あるいは身近にそうした人がいる場合は、あらためて確認して欲しい。

 



(関口 聖)

2011/6/7 13:06