ドコモ、衛星電話「ワイドスター」を2014年3月末で終了


 NTTドコモは、衛星電話サービス「ワイドスター」を2014年3月31日に終了する。昨年スタートした後継サービス「ワイドスターII」は今後も提供される。

 「ワイドスター」は、日本上空にある2機の静止衛星を使って、日本全土および沿岸から200海里で利用できる衛星電話サービス。通話のほか、パケット通信が利用できるようになっている。同サービスが開始されたのは1996年3月で、最盛期の2008年度には4万3000件弱の契約数となった。一方、2010年4月からは、従来よりもパケット通信単価などが安価となる新サービス「ワイドスターII」が提供されている。

 最近では、東日本大震災以降、事業継続計画(BCP)対策などでの需要が高まった。「ワイドスターII」だけでは応じられないことから、サービス終了時期が近いことを案内した上で「ワイドスター」も販売されており、両サービスあわせて今年3月には前年同月で4倍の契約増を記録。衛星電話サービスへの需要は一定規模で存在するものの、衛星設備の老朽化、経営資源の集中などもあって、今回、サービス終了時期が正式に決定した。

 新規契約は2011年9月30日で終了する。また各種サービスのうち、パケット通信サービスは2012年9月30日で終了し、「ワイドスター」によるクレジット決済の衛星公衆電話サービスは2014年3月29日で終了する。

 




(関口 聖)

2011/8/3 16:50