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ドコモ、2015年度に向けた取り組み「中期ビジョン2015」を発表


 NTTドコモは、2015年度までに取り組む同社の活動方針をまとめた「中期ビジョン2015―スマートライフの実現に向けて―」を発表した。サービスの進化の方向性、今後取り組む事業領域などが示されている。

 今回発表された「中期ビジョン2015」は、2020年に向けたビジョン「HEART―スマートイノベーションへの実現―」に必要な段階として、新たに策定された中期目標となる。同社が目指す「スマートライフ」は、利便性のほか、安心・安全、楽しみなどをサポートするというもので、クラウドサービスを基盤とすることが掲げられている。

モバイルサービスでの取り組み

 サービスにおける具体的な取り組みとして、近日、導入される「dメニュー」や端末ラインナップの拡充のほか、1つのIDで複数の機器を利用できる「マルチデバイス」、アドレス帳の進化などが提供され、あわせてフィッシング対策や青少年保護のための取り組み、より高機能な迷惑メールフィルタなどの拡充も行われる。

 スマートフォンの契約数は、2010年度で240万、2011年度で1020万となっているが、2015年度には4000万契約と、同社ユーザーの大半を占めることが予定されている。新世代の通信サービスである「Xi(クロッシィ)」は今年度末で130万契約と見込まれているが、2015年度には3000万契約を目指す。Xiのエリアについては2014年度に人口カバー率約98%を見込み、さらに2012年度の後半から通信速度が下り最大100Mbps(現状は屋外で37.5Mbps、一部屋内で75Mbps)を実現させ、2014年度には全国で下り最大100Mbpsを達成するという。

 こうした取り組みで、パケット通信の収入(売上)は、2011年度の約1.8兆円から、2015年度には約2.7兆円にするという。通信量の増大については、Xiへの移行、新たな周波数帯の獲得、小ゾーン化といった取り組みのほか、ヘビーユーザーに対する通信速度制御、Wi-Fiやフェムトセル(宅内向け基地局)の活用などを予定。来年10月からの「Xi」の段階型の料金プランもトラフィック対策の1つとされる。

新たな分野に進出、クラウドも活用

 これまでもクレジットサービスを手がけるなど、一見すると関係がないものの、実はモバイルを活用できるという事業に進出してきた同社だが、今回の「中期ビジョン2015」では、新たな事業領域の収益を、2011年度の約2.5倍に伸ばし、2015年度には約1兆円を目指す。ここでいう新たな事業領域とは、メディア・コンテンツ事業、金融・決済事業、コマース事業、メディカル・ヘルスケア事業、M2M事業、アグリゲーション・プラットフォーム事業、環境・エコロジー事業、安心・安全事業などとされる。

 いずれも、これまでに多くの取り組みが為されているが、今回はあらためてグローバル展開に注力することが示された。

 ドコモの今後の取り組みは、クラウドサービスが支える、とも案内されており、その内容は個人向けの「パーソナル」クラウド、法人向けの「ビジネス」クラウドで、それを下支えするネットワーククラウド、という構図になる。パーソナルクラウドでは、ユーザーから預かったアドレス帳などのデータ、移動などの行動履歴などを活用し、携帯電話のエージェント化を促進させる。ビジネスクラウドではいわゆるグループウェアなどの機能を用意するほか、医療、不動産など業界ごとのソリューションを提供したり、業界に関わらず利用できるCRMなどを提供する。このほか、同時通訳を実現するサービス、音声認識を使ってオススメの飲食店などを紹介するサービスなど、携帯電話やスマートフォンを窓口として、サーバーでデータを処理して、新たな付加価値を持つサービスを実現させる。

 このほか東日本大震災の教訓を活かした災害時の対策の強化なども行われるとのことで、ユーザーの満足度向上を追求する、としている。




(関口 聖)

2011/11/2 15:40