リアル店舗でチェックイン、スマホ特化「ポイントライフ」登場


 VOYAGE GROUP(旧ECナビ)は、ネットでもリアル店舗でもポイントが入手できるスマートフォン向けポイントサービス「ポイントライフ」の提供を開始した。無料の会員登録が必要。

 「ポイントライフ」は、スマートフォンのGPS機能を利用し、リアル店舗で位置登録(チェックイン)することで、リアルでもネットでもポイントが入手できるサービス。「ポイントライフポイント」と「ポイントライフコイン」、「ポイントライフスタンプ」の3つの会員特典が用意されている。

 「ポイントライフポイント」は、ポイントライフ内のショップで買い物をすると、購入金額に応じて得られるもので、ゲームに参加してもポイントが稼げる。「ポイントライフコイン」は、ポイントライフに参加する実店舗でチェックインすることで「1コイン」として獲得できるもの。1日3店舗、3コインまで獲得できる。このコインと利用してゲームに参加でき、「ポイントライフポイント」が獲得できる。

 なお、このチェックインなどのアクションに応じて得られるデジタルスタンプが「ポイントライフスタンプ」となる。スタンプを集めたり、TwitterやFacebookで友達と共有したり競い合ったりして楽しめる。

 獲得した「ポイントライフポイント」は、ポイント交換サービス「PeXポイント」に交換できるので、銀行で現金化したり、EdyやWeb Money、BitCashなどで電子マネー化したりできる。SuicaポイントやWAONポイント、auやソフトバンクのポイントプログラム、航空会社のマイレージに充てられ、ポイントをAmazon.co.jpのギフト券に交換できるなど活用の幅は広い。

 サービス開始時にチェックイン可能な店舗は約5万件。対応店舗は順次拡大され、リアル店舗などへの集客手段などとして収益化を図っていく。α版として利用者限定で公開した際には、日比谷花壇とタイアップし、店舗を訪れるとバラをサービスするといった特典を用意した。また、チェックイン後に広告を表示し、Facebookページへの誘導を図るといった取り組みを実施された。

 2011年10月1日、ECナビは社名を「VOYAGE GROUP」に変更し、新たなスタートを切った。新サービスの「ポイントライフ」は、急拡大するスマートフォンに注力したサービスだが、同社が「ECナビポイント」として展開しているポイントサービスのノウハウを注いだものになる。今後、iPhoneやAndroidアプリ版が登場する予定で、GPSによるチェックインだけでなく、おサイフケータイを活用したリアル店舗への誘導策なども検討中という。



ECナビはVOYAGE GROUPに

宇佐美氏

 VOYAGE GROUPは、「人を軸にした事業開発会社」であるという。代表取締役CEOである宇佐美進典氏は、同社がネット上でさまざまな事業を展開してきたことを紹介し、人を中心に事業を作り出している企業であるとをアピールした。

 VOYAGE GROUPの2011年度上期の売上げは約80億円。これまで売上げを支えてきた「ECナビ」は成長が横ばい、MVNOとして「ECナビケータイ」なども展開していたが、売上げ構成比に占める割合は1/3にまで小さくなっていた。代わって台頭してきたのが広告関連事業で、宇佐美氏はこのタイミングで、社名をECナビからVOYAGE GROUPへと変えることを決意する。

 「ポイントライフ」は、スマートフォンに特化することで、ECナビに続くポイントサービスとしてVOYAGE GROUPが注力するサービスとなる。あえてECナビのポイントサービスと切り分けたのは、開発やサービスの提供速度を早める意図があるようだ。宇佐美氏は、ECナビの250万会員を活かすよりも、スマートフォン向け市場に特化することで将来的にも市場性があると考えたという。年内5万人の会員獲得を目標に据え、VOYAGE GROUPでは、ポイントライフを中心にスマートフォン向けサービスの横展開を図っていく方針だ。



 




(津田 啓夢)

2011/11/24 16:53