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都営地下鉄大手町駅でUQ WiMAX、設備を公開


 UQコミュニケーションズは、都営地下鉄三田線の大手町駅において、データ通信サービス「UQ WiMAX」が利用可能になったと発表した。あわせて同社では26日、報道関係者向けに駅構内の無線設備を公開した。

 東京都交通局とUQでは5月、都営地下鉄においてWiMAXのサービスエリアを整備するため基本合意に達したと発表。11月に行われたUQの説明会では、都営三田線の大手町駅が12月末にもエリア化するとされていたが、少し早く、12月26日より利用できるようになった。これにより駅ホーム上と、トンネルの一部においてWiMAXによる通信が利用できるようになる。
都営三田線大手町駅ホームに設置されたアンテナ。写真内の右上に位置し、2枚の板のような形状

 なお、隣駅の神保町駅では2012年1月末より、もう一方の隣駅である日比谷駅は2月末よりサービスエリアとなる。その後、都営三田線の他の駅、浅草線で整備が進められ、2012年内には、新宿線、大江戸線の各駅でも利用できるようになる。

 なお、UQでは、東京メトロとも協議を進めている。また同様の取り組みを行う、他の携帯電話事業者については、2012年3月より都営地下鉄・東京メトロの一部区間から徐々にサービスエリアが広がる予定となっている。

駅ホーム天井に指向性アンテナ、駅間トンネルも通信可能

 26日に公開されたのは、一日4万人が乗車するという都営三田線 大手町駅に設置されたUQのアンテナだ。改札口近くの通路天井には、直径115mmの白く、平たいお椀を逆さまにしたような無指向性アンテナが設置され、周囲200m程度をカバーする。大手町駅には3つの改札があり、それぞれの改札に無指向性アンテナが設置される。
改札近くの天井に丸い無指向性のアンテナ 近くの柱にUQのステッカー

 そして駅ホームの天井には、200×200mmという板状の指向性アンテナが設置される。この板状のアンテナは、ホーム側とトンネル側と2方向に向いており、神保町駅方面のトンネルの近くに1つ、反対の日比谷駅方面のトンネルの近くに1つ設置されている。それぞれのアンテナは、天井裏に設置された重さ6kgの日立製作所製基地局設備に繋がる。これらの設備はUQだけのもので、携帯電話事業者とは別の設備となる。

 駅ホームに設置されるアンテナでは、500m程度のエリアをカバーする。ちなみに大手町駅の中央から、隣駅の神保町駅中央までは1400m、もう一方の日比谷駅中央までは900mほどある。大手町駅のアンテナだけでは、駅間のトンネル全てはカバーできないが、もう一方の駅の設備が整えば、駅間でのデータ通信は利用できるようになる見込み。ただし、大手町駅〜神保町駅の間はカーブしており、一定区間は電波が届かないというが、わずかな時間で通過すること、提供サービスがデータ通信のみであり、通信セッションは維持されることから、ユーザーは通信していないエリアに気づかず、利用できる見込みという。
駅ホーム上のアンテナ 下から見たところ

 今回設置された装置、設置に関するノウハウは、基本的にビルなど屋内での展開と同等だが、電車がホームに滑り込むと電波の反射状態が変化したりするなど、地下鉄ならではの要素もあり、そうした点には微調整を重ねて、良好な電波環境の構築が図られている。どちらかと言えば、高速性よりも接続性を重視したエリア作りとのこと。携帯電話側では、漏洩同軸ケーブルと呼ばれるケーブルをトンネル内に敷設してエリアを構築するとのことだが、このケーブルで扱える電波の帯域は最大2GHz帯とのことで、2.5GHz帯を利用するWiMAXでは新たなケーブルを開発する必要があり、今回はトンネルへの電波の発射という手法が採用されている。

 大手町駅の設備は、11月28日に着工し、12月26日よりサービスが開始された。約1カ月かかっており、次に整備される神保町駅、日比谷駅もそれぞれ1カ月程度かかる見込み。こうして設置ノウハウが得られれば、その後は同時並行でいくつかの駅での設置が進められる。




(関口 聖)

2011/12/26 15:55