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au、固定通信契約でスマホ通信料を割引「auスマートバリュー」


 KDDIと沖縄セルラーは、3月1日より、FTTHおよびCATVの提供事業者と連携し、固定通信サービスを契約することでauスマートフォンの通信料を割引する「auスマートバリュー」の提供を開始する。2月14日より予約受付を開始する。

 「auスマートバリュー」は、auのスマートフォンと指定の固定通信サービスを契約すると、スマートフォンの毎月の利用料から最大2年間1480円を割引するサービス。2年経過後も永年980円を割引する。

 対象となるのは、指定の固定通信サービスに契約しているユーザーと同居の家族。4人家族ならば、合計の割引額は毎月5920円、2年間では14万2080円になるとしている。

対象

 対象となるauスマートフォンは、「ISフラット」「ISフラット(キャンペーン)」「プランF(IS)シンプル」「プランF(IS)」を契約している必要がある。

 また、グループ登録回線数が5回線以上の場合や、同一住所であっても姓が別の場合は家族であることがわかる証明書が必要。1グループあたり最大10回線までとなる。

 固定通信については、KDDIが指定するFTTHおよびCATV事業者合計115社のみとなる。KDDI系の事業者で構成され、NTTグループの事業者は含まれていないが、各社の顧客基盤を合計すると約910万世帯と大きな数になる。

 なお、指定の固定通信サービスのエリア外であったり、マンションがNTTのFTTHなど利用しており、対象の固定網が利用できない場合、指定のWi-Fiルーターの新規契約を固定網と見なし、「auスマートバリュー」を提供する。この場合、Wi-Fiルーターの利用料は月額3980円で、別途au.NETの利用料がかかる。

 また、固定網がKDDIでなく、提携するFTTH/CATV事業者の場合であっても、宅内無線LANサービス「Wi-Fi HOME SPOT」といったサービスが利用できるようになる見込み。



申し込み、解約

 申し込みは、au取り扱い店舗で行えるほか、ユーザーサポートからも申し込める。さらに、KDDIの固定網の販売チャネル、提携するFTTH/CATV事業者の販売チャネルも活用できる。

 ちなみに、「auスマートバリュー」を解約した場合、違約金などは発生せず、1480円もしくは980円の割引が解約後になくなるのみ。ただし、auスマートフォンの契約で2年契約が条件の「誰でも割」などを適用している場合には、解約時にそちらの違約金が発生する。



auスマートバリュー(ルーター割引)

Wi-Fi WALKER DATA08W

 さらに、「auスマートバリュー」の対象グループに、モバイルWi-Fiルーター最大1台を特別価格で提供する「auスマートバリュー(ルーター割引)」の提供も開始する。

 「auスマートバリュー(ルーター割引)」は、モバイルWi-Fiルーターを10MBまで月額390円、10MB以上は月額4410円で利用できるというもの。au.NETや契約事務手数料は無料。

 対象となるのは、FTTHサービスを契約し、「auスマートバリュー」に申し込んだユーザー。対象モデルとなる「Wi-Fi WALKER DATA08W」をシンプルコースで新規契約し、同時に「auスマートバリュー(ルーター割引)」を申し込む必要がある。また、「WIN シングルフラットWiMAX(シンプル)」と「誰でも割シングル」も必要。

「auスマートバリュー」はKDDIのFMCの要

 KDDIでは、従来のモバイル事業中心の収益モデルから、固定通信を含めたFMCサービス全体で収益を上げるモデルへ転換を図っている。「auスマートバリュー」はその重要な柱となるサービスだ。

 KDDIでは、auスマートフォンの契約をトリガーに、「auスマートバリュー」で固定網の連鎖獲得を狙うとともに、世帯内でのauユーザーの密度を高めていきたい考えだ。さらに、家庭内へ「Wi-Fi HOME SPOT」などでWi-Fi環境を提供していくことで、スマートフォン利用者のデータオフロードも同時に実現していく計画だ。

 また、「auスマートバリュー(ルーター割引)」の提供もデータオフロードを期待したものとなる。KDDIでは、2011年11月〜12月にかけて、モバイルWi-Fiルーターをスマートフォンユーザーに貸し出し、実証実験を行った。この実験では、ルーター利用前と比べ、利用データ量は40%低減できたという。

 「auスマートバリュー」はスマートフォンに対する永年割引となるため、この計画がうまく環流すれば、フィーチャーフォンを利用するユーザーをスマートフォンへと移行できるようになる。フィーチャーフォンユーザーがスマートフォンへ移行すると、平均して1600円程度のARPUが上がるという。つまり、最大2年間に渡って1480円の割引をしても、フィーチャーフォンを利用していたユーザーからも120円程度の収入増は見込めるという算段だ。また、割引の原資はauだけでなく、固定網の事業者からも相応の負担を求めていく。

 国内の総世帯数は約4900万世帯で、このうちauを利用する世帯は約1400万世帯となる。KDDIは「auスマートバリュー」によって、自社を含め固定網の事業者約910万世帯の販売チャネルを新たに得ることになる。

 また、au利用世帯で「auスマートバリュー」の対象固定網を利用しているのは14%、逆に910万世帯におけるau利用世帯は30%となり、双方を利用している世帯は約270万世帯となっている。「auスマートバリュー」の割引が開始されることで、この270万世帯分はKDDIの減収につながることになるが、au世帯の86%、対象固定網世帯の70%は、収益を拡大させるチャンスにもなる。KDDIの経営管理本部 IR室長の明田健司氏は、「auスマートバリュー」の開始によって収益は落ち込まないとの考えを示し、2012年度の増収増益を見込むとした。




 




(津田 啓夢)

2012/1/16 10:39