ドコモなど、信用金庫向けの業務用スマートフォンを提供


 NTTデータ、NTTドコモ、カシオ計算機は、信用金庫の渉外業務に特化した業務用スマートフォンの提供を開始した。まず城北信用金庫全店で導入される。

 今回開発された業務用スマートフォンは、信用金庫の集金・預かり業務などに対応し、通帳の磁気ストライプ(MS、Magnetic Stripe)を読み取れるリーダーを搭載したFOMAモジュール内蔵機種。通信経由で、口座残高や取引履歴をリアルタイムに照会でき、本部集中型印鑑サーバーと連携して、外出先でリアルタイムでの口座印影照会も可能となる。NTTドコモの「スマートフォン遠隔制御サービス」により、紛失・盗難時に遠隔操作で端末をロックしたり、データを削除したりできる。

 大きさは78×172.8×40.5mm、重さは370g。ベースモデルはカシオの「CASSIOPEIA DT-5300」で、ベースモデルとの違いは磁気ストライプリーダーと、その搭載によるボディサイズとなる。

 信用金庫では専用ハンディターミナルで渉外業務にあたる一方、あわせて携帯電話も持つ。この2つの機能をあわせ、煩雑さを軽減する新機種として、NTTデータとドコモ、カシオの3社では城北信用金庫南千住支店の協力を得て、試験的に運用して機能などを改善。今回、正式に信用金庫向け業務用スマートフォンとして提供することになった。

 今後はNTTデータの勘定系システム「しんきん共同システム」を利用する信用金庫に向けて展開し、2014年度までに1万台の販売を目指す。

(関口 聖)

2012/2/17 17:36