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BS電波が原因、ソフトバンクのULTRA SPEEDが速度低下


 ソフトバンクモバイルは、BSデジタル放送の追加チャネルの試験電波が2月20日より発射されたことを受けて、同社の高速通信サービス「ULTRA SPEED」のユーザーに影響が出ていることを明らかにした。

 2012年3月より、BSデジタル放送にBS21とBS23の2つのチャンネルが追加される。このため、衛星放送事業者が2月20日より試験電波の発射を開始した。ところが、住宅などのBS放送受信機の不良などで漏れ出た電波がULTRA SPEEDと干渉し、通信速度の低下や接続自体ができないといったトラブルを引き起こしているという。

 ULTRA SPEEDは、下り最大42MbpsのDC-HSDPA方式、もしくは下り最大21MbpsのHSPA+方式で提供されるソフトバンクの高速通信サービス。1.5GHz帯で展開されている。電波干渉が確認されているのは、1.5GHz帯のULTRA SPEEDのみ。2GHz帯が使われている通常の携帯サービスや、MVNOで展開する1.7GHz帯の「データし放題対応サブエリア」(イー・モバイル網)などに影響はないという。

 電波干渉の影響を受ける端末は、「HONEY BEE 101K」「104SH」「102SH」「LUMIX Phone 101P」といったULTRA SPEED対応のスマートフォンや、「006Z」「007Z」といったモバイルWi-Fiルーター、ULTRA SPEED対応データ通信端末など。1.7GHz帯のサブエリアに接続できるWi-Fiルーターなどは、接続先を切り替えれば利用できる。

 原因は、配線接続の不良などで、BS放送受信機器からの電波が漏れ出すことによるもの。なお、BS21とBS23については、2008年時点で漏えい電波が携帯電話と干渉する可能性が指摘され、総務省の電波干渉連絡会が放送受信システムの施工業者などに干渉防止を呼び掛けている。試験電波が発射されたことで、この懸念が現実のものになったことになる。

 ULTRA SPEEDの利用者が宅内などで、通信が利用できなくなった場合、まずソフトバンクに対してその旨を連絡する。ソフトバンク側で現地に赴き、原因が今回の電波干渉によるものなのか、端末の初期不良などによるものなのかを特定する。原因が自宅に設置されたBS放送受信機だけでなく、たとえば、マンション全体の受信機が原因だったり、隣の家の受信機が原因だったりすることも考えられるため、原因特定後の対策は利用者ごとに異なる。

 ソフトバンクによれば、BSの放送波が発射されている限り、この影響を受ける可能性があるという。基本的に工事不良が原因となるため、ユーザーに工事費を負担させない方向で進めるとしている。2月20日以降、同社のサポートセンターおよびTwitterなどの顧客窓口には相当数の問い合わせがあるという。

 なお、「3G データ定額(S)」の名称でULTRA SPEEDを提供するウィルコムも同様に発表している。

【追記 2012/02/24 21時40分】
 ソフトバンクモバイルによれば、「ULTRA SPEED」取扱店舗において、対応端末を購入するユーザーに対し、前述した通り、BS放送受信機の不良などで漏れ出た電波が干渉する場合があるとして、了承の上で契約するよう書面にサインを求めているという。

 今回の事象の影響を受けた場合、「ULTRA SPEED」対応スマートフォンは2GHz帯に、モバイルWi-Fiルーターは1.7GHz帯のサブエリア(イー・モバイルのMVNO)に接続することで、接続できない状態は一応回避できる。

 2月24日よりサービスがはじまった高速通信サービス「SoftBank 4G」では、モバイルWi-Fiルーター「101SI」が提供されている。この「101SI」におけるサブエリアは1.5GHz帯の「ULTRA SPEED」となるため、こちらも了承の上で契約するよう書面にサインが求められる。

 




(津田 啓夢)

2012/2/22 12:55