省エネ高精細液晶を搭載、Xiスマホ「AQUOS PHONE ZETA SH-09D」


 「AQUOS PHONE ZETA(ゼータ) SH-09D」は、Android 4.0を搭載し、高品質を保ちつつ、省エネ性能を向上させた新型液晶「Super CGシリコン液晶ディスプレイ」を採用したシャープ製スマートフォン。6月~7月に発売される。各種割引適用後の実質負担額は1万円台半ばになる見込み。

 SH-09Dは、Xiやおサイフケータイなどのほとんどの機能・サービスに対応し、4.7インチのHD(720×1280)液晶、1200万画素の裏面照射CMOSを搭載するなど、ハイスペックなハイエンド・フラッグシップモデルとなっている。愛称の「ZETA」は、アルファベットの最後の「Z」と同じ形のギリシア文字が由来で、これ以上はないほど高い品質を有する、といった意味合いが込められている。

 対応する機能やスペックなどは、8月発売予定の「AQUOS PHONE sv SH-10D」に似ているが、SH-10Dと比較すると、SH-09Dはグレードが高く大きな液晶を搭載し、おくだけ充電にも対応する。ただし、NOTTVには対応しない。

 ディスプレイには約4.7インチで720×1280ドット(HD解像度)の「Super CGシリコン液晶」を採用する。同液晶は、従来のCGシリコン液晶に比べると、透過率が向上し、同じ明るさで画面を表示するときも、バックライトはより低輝度で済み、消費電力の低減につながっている。液晶にメモリを内蔵し、システム制御でさらなる省エネも実現している。このほか、省エネ待受、エコバックライトコントロールを搭載する。ディスプレイ関連では、高画質エンジンの「SV Engine 3」が用意され、写真や動画といったコンテンツ利用時に威力を発揮する。のぞき見防止のカラーベールビュー機能も搭載する。

 ユーザーインターフェイスとしては、ドコモ共通のホームアプリ「Palette UI」に加え、今夏のシャープ端末が採用する「Feel UX」の「3ラインホーム」も搭載している。3ラインホームは、Androidで一般的なホーム画面とアプリケーション画面の2層構造を廃し、縦スクロールするアプリランチャー画面とウィジェット専用画面、ショートカット画面の3つの画面を左右フリックで切り替えるというもの。ホームアプリの切り替えは、設定メニュー内から行なえるようになっている。

 このほかにも今夏のシャープ端末共通の特徴として、タッチ操作のレスポンスを最適化した「ダイレクトトラッキング技術」を採用する。大画面ながら片手操作でWebブラウジングを快適にする「ブラウザツールボックスメニュー」も搭載している。

 ホームボタンやバックボタン、メニューボタンは、ハードウェアキーがなく、画面の最下段に表示されるアイコンをタップして操作する。このアイコンの表示は、アプリによって変わり、たとえば「3ラインホーム」のホーム画面では、通話やメールといった機能が表示され、従来からのアプリ利用時には、ホームボタンやバックボタンなどのキーアイコンが表示される。

 このほか、画面下部にある三日月型にかたどられた部分の内側にはLEDが2つ組み込まれており、メール着信などの通知でアーチ状に光るようになっている。

 AV機器連携機能としては、従来のシャープ端末同様、DTCP-IP対応のDLNAクライアント機能を持つスマートファミリンクアプリを搭載するほか、ドコモ共通のアプリ「Twonky Beam」もプリセットされる。搭載されるTwonky Beamの最新バージョンは、DTCP-IPにも対応している。この最新バージョンのTwonky Beamは、Google Playで配信予定で、ほかの機種、ほかのキャリアのAndroid端末でも利用可能。画面表示をそのまま、Wi-Fi経由でAQUOSなどに映す機能にも対応している。

 CPUは「MSM8960」で1.5GHz駆動のデュアルコア。ROM(ストレージ)は16GB、RAMは1GBとなり、2つのCPUコアにメモリがそれぞれ割り当てられ、より効率的な処理が実現されている。裏面照射CMOSセンサーでHDR撮影対応の1210万画素カメラ、31万画素のインカメラを装備する。miniUIMカード対応で、GPS、Bluetooth 3.0、DLNA(DTCP-IP)、防水、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、Wi-Fi/Wi-Fiテザリング、エリアメール、おくだけ充電、スマートフォンあんしん遠隔サポート、FMトランスミッターを利用できる。NOTTVは非対応。おくだけ充電の充電器は同梱される。最大64GBまでのmicroSDXCカード、最大32GBのmicroSDHCカードに対応する。

 通信機能としては、XiとFOMAに対応し、Xi(LTE)では下り最大75Mbps、上り最大25Mbps、FOMA(HSUPA)では下り最大14Mbps、上り最大5.7Mbpsの通信に対応する。無線LANはIEEE802.11b/g/nに対応。

 大きさは約130×67×10.8mmで、重さは約140g。ボディカラーはWhiteのみ。バッテリー容量は1900mAhで脱着できる。連続待受時間は3Gで約370時間、LTEで約270時間、GSMで約290時間、連続通話時間は3Gで約390分、GSMで530分。




(白根 雅彦/関口 聖)

2012/5/16 11:25