ドコモ、「WIRELESS JAPAN」の展示内容を一部先行公開


透過型両面タッチディスプレイ端末

 5月30日~6月1日にかけて、通信関連イベント「WIRELESS JAPAN 2012」が開催される。NTTドコモは5月21日、同イベントの出展内容を発表するとともに、いくつかの展示内容について一部を先行公開した。

 ドコモブースでは、参考出品として「透過型両面タッチディスプレイ端末」「3Dライブコミュニケーションシステム」「ペリフェラルディスプレイ連携」を出品する。また、夏モデルとして発表された全17モデルのうち、3モデル「GALAXY S III SC-06D」「ARROWS X F-10D」「MEDIAS X N-07D」のタッチ&トライコーナーなども用意される。

 多言語対応が拡充する「通訳電話」や、英語・中国語・韓国語に対応する「メール翻訳コンシェル」、最大5GBのオンラインフォトストレージが無料で利用できる「フォトコレクション」、ナビサービス「ドコモ ドライブネット」のタブレット端末対応クレードルなどの展示も行われる。


フォトコレクション通訳電話メール翻訳コンシェル

 このほか基調講演では、ドコモの代表取締役社長である山田隆持氏が登壇する予定。

参考展示など

 事前説明会では、「透過型両面タッチディスプレイ端末」「3Dライブコミュニケーションシステム」「ペリフェラルディスプレイ連携」らのデモンストレーションが披露された。

 「透過型両面タッチディスプレイ端末」は、タッチ操作が可能な透過型ディスプレイを利用して、ディスプレイを表・裏の両面から操作できるというもの。背面では、ホーム画面のスクロール操作や通知バーの開閉操作が可能で、APIの追加によって背面操作のアドオンアプリが開発できる。

 ドコモでは、表裏両面を使ったインターフェイスの検討を行っていく。製品化は未定。


透過型両面タッチディスプレイ端末。背面側でスクロール操作などが可能で、背面側をタッチしたまま表側を操作すると、ブロックの一部だけをを動かすといったアプリが披露された

 「3Dライブコミュニケーションシステム」は、遠隔地にいる友人などと動画でコミュニーションをしていると、話し言葉の中からキーワードを抽出し、さらに3D空間上のバーチャル体験を共有できるというもの。

 例えば、東京スカイツリーの話題をすると、タブレット画面上に自動的にキーワードが浮かびあがり、360度カメラで撮影された東京スカイツリーの3D空間を友人と共有できる。加速度センサーを利用して、タブレットを向けた方向の映像が確認できる。動画でやりとりしている双方が同じバーチャル空間上ではあるが、タブレットを向けた方向の映像をそれぞれ個別に閲覧できる。ドコモでは、教育用途などへの体験型学習などにも利用できるとしている。製品化は未定。


3Dライブコミュニケーションシステム。タブレット端末を使ってバーチャル空間を友人と共有できる。自身の画像は別途、キネクトのような距離測定カメラで撮影した映像が使われている

 「ペリフェラルディスプレイ連携」は、テレビやパソコン、デジタルサイネージなど、周囲にあるディスプレイにスマートフォンの情報を表示させる技術。新着メールやクーポン情報などを身の回りのディスプレイに通知して、ユーザーに気づきを与えるというもの。

 テーマパークや商業施設など、公共の場に設置されたデジタルサイネージに近づくと、スマートフォンを手にしていなくても過去に取得したクーポンやオススメ情報など、スマートフォンに記録された情報をデジタルサイネージ側で通知する。

 ディスプレイの種類や場所によって気づきを与える情報の内容が変化する。パブリックな場ではクーポン情報など、テレビには電話やメールの新着通知、よりパーソナルなパソコンでは新着通知が誰からあったのかまで表示する、電話やメールがあったのかまで通知する。各端末とのやりとりはBluetoothやWi-Fiで行う。


ペリフェラルディスプレイ連携。デジタルサイネージやパソコンにスマートフォン内の情報を通知する

 このほか、カーナビサービス「ドコモ ドライブネット」向けに、タブレット端末向けクレードル「ドライブクレイドル 02」なども披露された。「ドライブクレイドル 01」はジャイロセンサーなどがクレードルと一体型だったが、「ドライブクレイドル 02」では、GPSレシーバーおよびジャイロセンサーがクレードルとは別に用意される。

ドライブクレイドル 02。中央写真の右側の端末は、GPSレシーバーおよびジャイロセンサー

 

(津田 啓夢)

2012/5/21 19:01