シャープと大阪府立大、タブレット活用の電子教科書実験


 シャープと大阪府立大学は、タブレット端末を用いた電子教科書実験を開始した。大阪府立大学の総合リハビリテーション学部の4年次生を対象に11月まで行われる。

 今回の実験は、大学の先進的な教育・学習環境の構築に向け、シャープと大阪府立大学が共同で行う事業の一環と位置付けられている。シャープ製タブレット(Android 2.3搭載、10.1インチ)が学生と教員、計90名に貸与される。

 貸与される学生は、総合リハビリテーション学部の4年次生で、理学療法学、作業療法学、栄養療法学を専攻し、タブレットにはそれぞれの学習に必要な教科書がXMDF形式で収録される。その数は、理学療法学で9冊、作業療法学で15冊、栄養療法学で12冊。各学科が作成する「実習の手引き」、食品標準成分表なども参考書籍として電子化、収録される。

 従来は、これらの書籍を持ち歩いて学ぶことになるが、電子化された教科書・参考書籍をタブレットごと持ち歩いて、臨床実習に活かされることになる。閲覧したいページへすばやくアクセスしたり、手軽にマーカーでチェックしたり、しおりを挿入したりできるなど、電子教科書ならではの使い勝手を体験しつつ、課題などが検証される。

(関口 聖)

2012/6/14 12:50