九州地方の豪雨、携帯各社が災害用伝言板サービス提供


 携帯・PHSの通信事業者各社は、九州地方の豪雨に伴って、災害用伝言板サービスを運用している。

 災害用伝言板サービスを提供中の事業者は、NTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンクモバイル、ウィルコムの4社。イー・モバイル(イー・アクセス)の伝言板サービスは現時点で「サービスを提供しておりません」と案内されている。伝言板サービスは通常、各社一斉に提供されることになっている。イー・アクセスでは、まもなく提供すると案内している。

 また、安否情報を指定の相手に音声で送信できる災害用サービスなども提供されている。

 豪雨の影響についてドコモでは、停電などによって一部の基地局や伝送路に影響が出ていると案内。対象エリアは熊本県、福岡県、大分県の3県で、影響の範囲については確認中としている。

 KDDIでも一部の基地局において停電などの影響が受けているとするが、周辺にある他の基地局でカバーできているという。サービスへの詳細な影響などは確認中だ。ソフトバンクモバイルでは、影響が出ているとは聞いてないとしている。詳細について確認中。

【更新 2012/07/12 14:51】
 NTTドコモは、12日13時現在の情報として、通信障害の内容を明らかにした。影響を受けている地域は、熊本県の阿蘇郡、阿蘇市、菊池郡、菊池市、球磨郡、熊本市北区、人吉市、天草市、八代市。大分県は竹田市、福岡県は八女市となっている。

 これらの地域では、ドコモの携帯電話(FOMAおよびXi)が音声通話、パケット通信共に利用できない状況。原因は大雨の影響による停電と伝送路の故障となっている。通信障害の発生日時は12日6時30分頃から。

 ドコモはまた、「大雨の影響に関する復旧エリアマップ」を公開しており、サービス中断エリアがどの地域か、地図上で確認できるようになっている。

【更新 2012/07/12 15:06】
 KDDIは、12日14時30分現在の情報を明らかにした。影響を受けている地域は熊本県阿蘇市、阿蘇郡高森町、球磨郡五木村、上益城郡山都町。大分県は竹田市、豊後大野市、熊本県は阿蘇市波野、乙姫、阿蘇郡高森町で、それぞれ一部地域となっている。

 これらの地域では携帯電話が利用しづらい状況。原因は停電と伝送路の故障による基地局の機能停止。同社は車載型基地局を現場に向け出動させている。通信障害の発生日時は12日6時頃から。

 KDDIは九州を中心とした「サービスエリアマップ」を公開しており、現在利用できないエリアが地図上で確認できるようになっている。

 

(津田 啓夢/太田 亮三)

2012/7/12 12:55