富士通、発達障害や知的障害の子供を支援するスマホアプリを開発


 富士通は、発達障害や知的障害がある子供やその支援者、保護者を支援するAndroidスマートフォン向けアプリ「特別支援スマホアプリ」を開発した。12日より1年間、無償で公開する。

 「特別支援スマホアプリ」は、「タイマー」「絵カード」「筆順 ひらがな」「筆順 教育漢字」「感情」の5つのアプリで構成される。時間の経過、伝えたいことなどを視覚化し、理解の促進を図る。発達障害や知的障害がある子供は、全国の通常学級で約60万人、特別支援学校・学級を含めると約70万人いるとのことで、富士通ではユニバーサルデザインへの取り組みの一環として、今回、香川大学教育学部と共同で、スマートフォンアプリを開発した。

 2011年7月~2012年3月に、香川大学教育学部附属特別支援学校、同特別支援教室に通う子供を対象に、教師や保護者にスマートフォンを貸し出して本アプリの実証実験を実施。筆順アプリで字を書く際のミスが減るとともに意欲が向上した事例や、どのような場面でも「楽しい」としか言えなかった子供が「疲れた」「嬉しい」と、感情アプリの利用で適切に表現できるようになった事例があったという。

 動作確認は、ドコモから発売されている富士通製スマートフォン「F-12C」「ARROWS X F-10D」の2機種だが、アプリ自体はAndroid 2.3/4.0搭載機種で利用できる。ただし、タブレットは非対応とのこと。

(関口 聖)

2012/10/12 18:36