ドコモとローソン、らでぃっしゅぼーやが提携


 NTTドコモ、ローソン、らでぃっしゅぼーやは、資本および業務提携を締結することで合意した。今夏、ドコモの子会社になった、らでぃっしゅぼーやの株式のうち10%をローソンが保有し、ドコモの通販サービス「dショッピング」や物流面などで協力していく。

物流拠点を共有

 3社では今年1月、提携することで検討すると発表。これにより、ドコモは今年8月、らでぃっしゅぼーやの株式を100%取得。あわせてドコモでは、決算会見などを通じて通販事業に乗り出す方針を示し、12月中旬より「dショッピング」を提供する予定となっている。

 今回の発表では、ローソンは、今年12月に、ドコモが保有するらでぃっしゅぼーやの株式のうち10%を譲り受けることになった。またローソンのよる株式取得後、ローソンかららでぃっしゅぼーやへ、物流担当の常勤取締役1名が派遣され、さらにローソン保有の物流センターをらでぃっしゅぼーやが利用できるようになる。これにより、物流拠点の運営コストなどの削減を図る。

 今後、協業が進めば、ローソン側はドコモ保有のらでぃっしゅぼーや株式を20%まで買い増しして、ローソンから派遣される取締役はらでゅっしゅぼーやの代表取締役副社長になることでも合意している。

ドコモとの連携

 また、ドコモが12月中旬に開始する「dショッピング」では、らでぃっしゅぼーやとの協業で有機野菜や低農薬野菜が取り扱われる。当初は、らでゅっしゅぼーやの野菜セット、果物セットなど15商品程度がラインナップされる。

 「dショッピング」を通じて、らでぃっしゅぼーやの商品を気に行った場合は、らでぃっしゅぼーやの本会員になる――といったシナジー効果も期待されていることの1つという。

 またドコモショップでの販促活動も行われる。全国にあるドコモショップ約2400カ所のうち、まずは東京・神奈川・千葉・埼玉にある39店舗で、タブレットを使って、来店客にらでぃっしゅぼーやをアピールする取り組みが行われる予定。試験的な取り組みながら、らでぃっしゅぼーやの顧客の多くが首都圏在住とのことで、当該エリアでのドコモショップでの勧誘効果が期待されている。

 このほか2013年の上期を目処に、ドコモポイントで交換できる商品の1つに、らでぃっしゅぼーやの商品が追加される予定。

 同じく2013年上期中に、スマートフォンやタブレットでらでぃっしゅぼーやの商品を注文できるようにする。現在は紙のマークシートでの注文とのことで、ドコモの子会社になったらでぃっしゅぼーやで、利便性の向上が図られる。

ローソンとらでぃっしゅぼーやの合弁会社も再編

 さらに、ローソンとらでぃっしゅぼーやが昨年10月に設立した、合弁会社の「らでぃっしゅぼーやローソンスーパーマーケット」の事業再編も行われる。

ローソン保有の「らでぃっしゅぼーやローソン」の株式が、らでぃっしゅぼーや側へ譲渡され、らでぃっしゅぼーやのネット通販事業「らでぃっしゅぼーやオンラインストア」に生まれ変わる。「らでぃっしゅぼーやローソン」で利用できるようになっていた、ローソンのポイントカード(Pontaカード)は一定期間、利用できるようにする。




(関口 聖)

2012/11/7 16:38