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ソフトバンク、ネット経由でテレビを見られるiPhone用チューナー

ソフトバンク、ネット経由でテレビを見られるiPhone用チューナー

 ソフトバンクBBは、「SoftBank SELECTION」ブランドの新製品として、iPhoneやiPad向けの地デジ、BS・CSデジタル対応チューナー搭載で、ネット経由での視聴にも対応した「エリアフリー 録画対応デジタルTVチューナー」を1月25日に発売する。対応する専用アプリは1月24日から無料で配信される。価格はオープン価格で、同社オンラインショップでの価格は1万9800円。

「エリアフリー 録画対応デジタルTVチューナー」

 今回発売される「エリアフリー 録画対応デジタルTVチューナー」(ピクセラ製)は、2012年7月に発売された「録画対応デジタルTVチューナー」の上位モデル。端末側がWi-Fi環境であれば外出中もインターネットを経由して番組を視聴できる機能が新たに搭載される。形状は既存の「録画対応デジタルTVチューナー」と同等で、外部ハードディスクを接続すれば、録画や予約録画に対応できる。

 なお、同社が販売している既存の「録画対応デジタルTVチューナー」「デジタルTVチューナー」は併売され、価格が改訂される見込み。

 「エリアフリー 録画対応デジタルTVチューナー」は地上デジタル放送のほか、BSデジタル、110度CSデジタルに対応した3波対応チューナーを搭載(混合アンテナ端子は1つ)。電子番組表を利用した予約や録画に対応するのも従来モデルと同等で、これらの操作がネット経由で外出先でも行えるのが“エリアフリー版”の特徴となる。録画はこれまでも「テレビ王国」などのサービスを利用しネット経由で行えたが、「エリアフリー 録画対応デジタルTVチューナー」ではアプリでチューナーにアクセスできるため、直接予約の操作を行える。録画した番組の視聴およびパススルー方式のケーブルテレビにも対応する。

 視聴アプリ「エリアフリーTV」は、端末がWi-Fiに接続されている状態で利用でき、3Gや4Gといったモバイルネットワークでは利用できない。また、このアプリでは、チューナー購入前にダウンロードし、事前に利用環境チェックを行える。

 画質は4種類が用意され、手動で選択が可能。「高画質」は4Mbpsで720pのハイビジョン相当、「標準画質」は1.5MbpsでDVD相当、「低画質」は800kbpsで、ワンセグと同じ解像度だがビットレートとフレームレートが2倍、「低速回線用画質」は300kbpsで、ワンセグの2倍のフレームレート(30fps)となる。視聴するアプリで画質の自動選択は行われない。これは、チューナーに接続された回線の環境と、端末側の無線LAN環境が混在し、通信品質の判断が難しため。同社ではそれぞれ1Mbpsの帯域があれば快適に視聴できるとしている。

 「エリアフリー 録画対応デジタルTVチューナー」では、チューナーを自宅に設置しアンテナを接続した上で、視聴を行うiPhoneなどの端末とチューナーを1対1で紐付けるセットアップを行う。チューナー1台に対し端末は複数台を登録できるが、同時に視聴できる端末は1台のみとなる。また、端末側では、紐付けが可能なチューナーは1台のみで、複数台のチューナーを切り替えて使うことはできない。他のチューナーに紐付けを変更する場合は、セットアップをやり直す必要がある。これらはピクセラが独自に開発した暗号化方式も含まれており、業界団体の基準に則った仕様となっている。一方、視聴する端末の場所に制約はなく、同社では「世界中どこでもテレビ番組の視聴や録画番組の再生ができる」と案内している。

 対応する端末は、Phone 5、iPhone 4S、iPhone 4(動作が不安定になる場合がある)、iPad(第4世代、第3世代)、iPad 2、iPad mini、iPod touch(第5世代)。iOS 5.1、6.0に対応する。

 大きさは約170×35×150mmで、重さは約310g。縦置き用のスタンドがパッケージに同梱される。

太田 亮三