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大手3キャリアが激戦、「グランフロント大阪」に店舗オープン

大阪駅と梅田駅に隣接する再開発地区にできる「グランフロント大阪」

 4月26日、大阪・梅田の「グランフロント大阪」に開業する中核施設「ナレッジキャピタル」で、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの大手3社がフラッグシップショップ(旗艦店)をオープンする。

 22日にはプレス向けの内覧イベントを開催。キャリア3社も、そろって新店舗の内覧やオープニングセレモニーを行い、火花を散らした。

「グランフロント大阪」の中核施設が、今回、3キャリアのショップがオープンする「ナレッジキャピタル」だ

テーブルとソファを用意し“くつろぎ”を重視するソフトバンク

ナレッジキャピタル2階にオープンする直営店「ソフトバンク グランフロント大阪」

 ソフトバンクは、同施設内に関西初の大規模旗艦店となる「ソフトバンク グランフロント大阪」をオープンする。店舗は同社直営で、直営店舗は全国で19店目となる。売場面積は376.3平米、店員数は51名。大型のサイネージや、タブレットによる電子カタログをふんだんに用いているのが特徴だ。「SoftBank Selection」のアクセサリーも充実しており、グランフロント大阪限定で、ハンチング帽をかぶった白戸家のお父さんをあしらったiPhone 5用ケースも販売される。

店内の様子。端末だけでなく、スマートフォン向け周辺機器も充実している

 オープンニングイベントには、CMで“白戸家のお兄さん”に扮するダンテ・カーヴァーと、犬の“お父さん”が出演。ゲストとして、お笑い芸人コンビ「ジャルジャル」の2人が登場した。

 店舗の印象を求められたジャルジャルは「広さにびっくり」とコメント。これを受け、司会からは、テーブルとソファでくつろいだ雰囲気の中、接客を行うというコンセプトが披露された。

オープニングイベントで意気込みを語った、グランフロント店の店長。銀座店の副店長を経験し、今回の新規出店にあたって店長に抜擢された
イベントには、ダンテ・カーヴァーやお父さん、ジャルジャルの2人が駆けつけ、華を添えた

 また、カーヴァー(お兄さん)が、4月26日〜5月6日の間、先着300名でもらえるトートバックを紹介。「僕ももらえるの?」と話し、ジャルジャルの2人から「客として来てください!!」とツッコミを入れられる、大阪らしい(?)一幕もあった。

先着順にもらえるトートバックを披露するカーヴァー氏
店内にあるお父さんマークをiPhone用アプリで読み取る、「お父さんかざしてラリー」という企画も実施される。マークを読み取るとPassbookが保存され、限定iPhone 5用ケースなどが当たる

 イベント後、同店の新店長と、ショップの企画、運営を担当する営業推進本部 業務企画統括部 店舗企画部 部長 佐々木洋氏の2人が、報道陣の質問に答えた。従来の店舗にはない、テーブルやソファを置いた理由はスマートフォンの普及に伴い、「接客時間が延びている」ためだ。佐々木氏は「長い間くつろいでもらえる。テーブル型はほかにはない試み」と自信をのぞかせた。

接客用にはテーブルを使用する
報道陣の取材に応じる佐々木氏と店長

 一方で全体に占める端末紹介のスペースがやや狭く感じられたが、これは「あくまでテスト的。段階的に増やすこともありえる」という。「フォトパネルなどはテーブルで接客する際にオススメするため、什器には置いていない」のも、端末が少なく見えた理由の1つだ。店長の女性は、銀座店で副店長を務めており、直営店で培ったノウハウを、グランフロント大阪店にも活かしていく構えだ。

関西の情報発信拠点を目指すau

au OSAKAは、グランフロント入り口付近にあり、3階だが吹き抜けでロゴも見える

 KDDIは、東京・原宿の「au designing studio」や、名古屋の「au NAGOYA」に続く3店舗目の直営店として、ナレッジキャピタル内に「au OSAKA」をオープンする。店舗面積は657平米で、スタッフは約30名が在籍する。ドコモとソフトバンクのショップはナレッジキャピタル内の2階ではす向かいに並んでいるが、auショップは3階で大阪駅からもっとも近い入り口から見える場所に位置している。

 オープニングイベントでは、KDDI コンシューマ関西支社長 高橋正明氏が同店のコンセプトを語った。高橋氏は「関西の情報発信の拠点にし、お客様にかわいがっていただける店舗にしたい」と述べ、au OSAKAではケータイ教室などのイベントを重視する方針を明かした。

 店舗には、イベント開催用の大型スクリーンが設置されているほか、セミナールームも用意。展示されている端末の横にはタブレット(iPad)を設置し、スペックなどが見られるようになっている。このほか、カラーバリエーションを目で確認できるよう、什器の引き出しに各色を取り揃えている。

KDDIのコンシューマ関西支店長、高橋氏が店舗のコンセプトを語った
セミナールームも店舗内に設けている
端末の横にタブレットが置かれ、スペックなどをチェックできる
引き出しを開け、カラーバリエーションを確認することも可能だ

 この大型ディスプレイを使い、体感型のオープニングイベントも行われる。「au OSAKA Net CM PROJECT」と題したイベントで、ここで撮った写真がau OSAKAのネットCMに使用される。auのスマートフォンやタブレットを体験できるのも特徴。まずスマートフォンで写真を撮り、それをタブレットに転送してフレームや手書きメッセージでデコレーションしたあと、大型ディスプレイに転送するとCM用の画像として保存されるという仕組みだ。ネットCMは5月20日に公開される。

大型ディスプレイは常設で、各種イベントに使う。5月6日までは、「au OSAKA Net CM PROJECT」が行われている。

 一部在京メディア向けに行われたラウンドテーブルでは、高橋氏が改めてau OSAKAの狙いや運用体制を解説した。高橋氏によると、スタッフは「au NAGOYAに研修に行かせ、接客やホスピタリティを重視している」とのこと。この方針は、大阪が「いまだに商店街も残っている土地柄で、接客接点を大事にするという文化がある」ためだ。キャリアショップの構成比率が約7割と、大都市の中では突出して高いことも、接客重視の傾向の現われと見ている。

 au OSAKAには、iPhone、iPadのコーナーも一角にあったが、店舗内がアップル製品一色にならないよう、注意も払った。高橋氏によると「アップルテイストになってしまうと、ソフトバンクショップと差別化できない」というのが、その理由だ。土地柄もあり、「もしどのショップも同じだと、大阪のおばちゃんには『こんなのどこでも一緒やん』と言われてしまう」そうだ。

店内には「auスマートパス」や、「au +1 collection」のアクセサリーも展示されている

「最高のおもてなし」を目標に掲げるドコモ

 ドコモは、「docomo OSAKA(正式名称はドコモショップ グランフロント大阪)」と名づけたフラグシップショップをオープンする。店舗面積は300平米を超え、約40名のスタッフを配置。KDDIやソフトバンクとは異なり直営店ではないが、通常のドコモショップとは大きく異なり、販売や接客のスペースに加え、体感型の大型ディスプレイや巨大スマートフォンといった体感コーナーを併設している。スタッフ全員が、ドコモショップスタッフ認定制度の最上位にあたる「グランマイスター」「テクノグランマイスター」を所有しているのも特徴だ。

報道陣でにぎわうdocomo OSAKA
フォトセッション時の様子。左右のスタッフは、ジャケットにグランマイスターであることを示すバッジをつけている

 オープニングのイベントには、常務執行役員 関西支社長の徳広清志氏が登場。「お店も最高、スタッフも最高。この2つで、最高のおもてなしを実現したい。攻めるドコモ、戦うドコモとしてがんばっていきたい」と意気込みを語った。

 続いて登壇したのが、店舗を運営する一次代理店、アイ・ティー・シーネットワークの代表取締役社長 井上裕雄氏。同社は昨年、パナソニック テレコムと合併している。井上氏によると「合併して最初に手がける大型店舗」とのことで、同社にとっては243店舗目にあたるという。

新ショップをオープンする意気込みを語った関西支社長の徳広氏
店舗の運営を行うアイ・ティー・シーネットワークの代表取締役社長 井上氏

 また、同店は、契約にタブレット端末を活用するという。イベント後、報道陣の質問に答えた徳広氏は、「お客様をお待たせする時間が長くなっているため、購入する端末やオプションの選択はタブレットでできるようにしている」と明かした。関西で試験的に始められた試みだが、今後は全国のドコモショップに広げていく構えだ。関西でスタートした来店予約にも対応している。

 同店舗はドコモの直営ではないが、これは「販売に関しては代理店の方が腕がある」(徳広氏)という考えに基づいているからだ。一方でdocomo OSAKAはショウルーム的な要素もあり、両方のいいところを兼ね備えている。徳広氏も、こうした取り組みは「ドコモで初めてと言っていい」と自信をのぞかせた。

店舗には「BIG!スマホ」と呼ばれるスマートフォン型ディスプレイが置かれ、実際に来店者が操作できる
カメラで人間を認識し、体の動きとディスプレイの表示が連動。この仕組みで、ドコモのサービスやコンテンツを楽しみながら知ることができる。技術的には、マイクロソフトの「Kinect」が採用されている
代理店が運営することで、販売力も上がるという。店舗にはところ狭しと端末が並べられていた
dstickやHOME Wi-Fiをアピールするコーナーも用意された

 ドコモは店舗を出店するだけでなく、ナレッジキャピタルに参加する企業とのコラボも行っている。ドコモ側がARのアプリやコンテンツを用意。ナレッジキャピタルのロゴや、テナントに設置されたパネルのマークにスマートフォンをかざすと、メッセージや動画を閲覧できる仕組みとなる。なお、コラボで使用するARアプリ「ARAPPLI」を開発したアララ社は、ドコモ・イノベーションファンドから出資を受けた企業となる。

ARを使い、ナレッジキャピタルに参加する他の企業ともコラボを行う

(石野 純也)