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「Google I/O」開催、Androidの新機能、新サービスも発表

Google I/Oは米サンフランシスコのMoscone Westで開催中の開発者向けイベント

 米グーグルは、15日〜17日(現地時間)、米サンフランシスコで開発者向けイベントの「Google I/O」を開催している。15日に行われた基調講演では、AndroidやChromeに追加される新機能などが発表された。ここでは、モバイルに関連した情報を中心に取り上げていきたい。

2011年には1億台がアクティベーションされたAndroid。2012年には4億、そして今年は9億になる見込みだ

GALAXY S4が“NEXUS扱い”に

グーグル版「GALAXY S4」を紹介するBarra氏。ハードウェアはLTE対応版となり、LTEに対応。ストレージは16GBとなる。ソフトウェアはNexusシリーズのもので、サムスン電子の独自UI(ユーザーインターフェイス)は搭載されない。Nexusシリーズと同様、最新のOSがいち早く提供される

 昨年のGoogle I/Oでは7インチタブレットの「Nexus 7」など独自デバイスも発表されたが、今年は一転して、サービスや開発者向けのツールが基調講演の中心を占めていた。端末関連では、サムスン電子の「GALAXY S4」をNexusシリーズと同じ“素のAndroid”を搭載した状態で、グーグルが発売するというアナウンスがあった。開発者向けにブートローダーのロックも外された状態になっており、LTEにも対応。米国では、AT&TとT-Mobileで利用できるという。価格は649ドル(約6万6000円)、6月26日より販売を開始する。グーグルのバイスプレジデント、Hugo Barra氏によると、「OSのアップデートも迅速に提供される」という。ハードウェアこそ「GALAXY S4」だが、位置づけとしてはNexusシリーズに近い扱いになる。

Google Play Serviceとは

位置情報やプッシュ通知のAPIが強化された

 Androidなど、OSのメジャーアップデートもなかった。その代わりに、「OSのバージョンとは切り離され、アップデートされる」(Barra氏)というのが、「Google Play Services」だ。位置情報関連の機能として、Wi-Fi、GPS、基地局の情報を組み合わせ、少ない電池消費で位置を特定する「Fused Locaton Provider」などが発表された。Androidでプッシュ通信を実現する「Google Cloud Messaging」とも、機能が強化される。これはAPIとして提供され、開発者はアプリに各機能を組み込むことができる。

これらの「Google Play Services」は、OSのアップデートなく利用できるようになる
「Google Play game services」として、クラウドへのデータ保存機能や、他のプレイヤーとの成績比較などの機能が用意された。複数のユーザーが同時に遊べるマルチプレイヤーも実装する(が、会場ではデモに失敗していた)

 ゲームに関しては、「Google Play game services」を発表。クラウド上にデータをセーブしたり、他のプレイヤーの成績を表示したりできるといった、プラットフォームとしての機能が提供される。iOSの「Game Center」や、各種ソーシャルゲームのプラットフォームに近い役割を果たすサービスと言えるだろう。ユーザー同士をマッチングする、マルチプレイの機能も用意される。開発者向けには、Google Playの機能も強化した。タブレットに最適化したアプリだけを表示できるようになったほか、アプリのベータテストや翻訳のサービスも提供を開始する。

「Google Play game services」として、クラウドへのデータ保存機能や、他のプレイヤーとの成績比較などの機能が用意された。複数のユーザーが同時に遊べるマルチプレイヤーも実装する(が、会場ではデモに失敗していた)

定額制の音楽サービス、Google+の刷新

 これらは主に開発者向けのアップデートだが、Google I/Oでは、一般ユーザーに対しての新サービスも発表された。そのひとつが定額制の音楽サービス「Google Play Music All Access」。米国などではGoogle Playで音楽を購入できる(日本は非対応)が、これらが月額9.99ドル(約1000円)で聞き放題になる。米国では本日からサービスが始まっており、30日の無料トライアルも実施中。まず13カ国で提供され、「そのほかの国でもすぐに始まる」(Android エンジニアリングディレクター Chris Yerga氏)という。よく聞く楽曲の傾向などによってパーソナリゼーションを行っており、オススメを紹介する機能も用意する。

定額料金で楽曲が聞き放題になる「Google Play Music All Access」。楽曲のリコメンド機能にも対応する。北米で開始され、料金は月額9.99ドル

 「Google+」の刷新も、ユーザーにとって影響のある発表と言えるだろう。ユーザーの投稿などを表示する「ストリーム」に、マルチカラムデザインを採用。投稿に大小がつけられ、写真を大きく見せるなど、メリハリのあるレイアウトになる。メッセージや音声を統合した「ハングアウト」もリリースされ、Androidだけでなく、iOSにも対応する。また、写真に関する機能が大きく強化された。フルサイズの画像を保存できるストレージが15GBになり、写真の自動補正機能も加わる。

「Google+」はデザインを一新。メッセージ、通話サービスは「ハングアウト」に統合させる。また、写真のストレージや補正機能も強化された

 Google I/Oでは、マップのUI、機能が一新されることも発表された。スマートフォン向け、タブレット向けは夏にリリース予定で、色などの表示がシンプルになり、UIの雰囲気は現在提供中のiOS版に近くなる。パーソナライズ機能などにも対応する。Googleマップは現在、Androidのスマートフォン、タブレットに加え、iOSではiPhoneにのみ対応している。この新Googleマップは、新たにiPadでも利用可能になる。PC版(ブラウザ版)は、現在、プレビューを受け付けている。

マップはUIを刷新。プラットフォームごとの違いを減らしていく方針で、iPad版にも対応する。新マップは夏に登場予定。先行して、PCのブラウザで動くプレビュー版がリリースされた

(石野 純也)