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「MHL 3.0」発表、4K対応や充電、周辺機器サポートなど大幅拡充

 MHLコンソーシアムは、スマートフォンなどとテレビをケーブルで接続し映像を出力できる「MHL」の最新規格「MHL 3.0」を発表した。新たに4K解像度のサポートや、オーディオフォーマットの拡張、10Wまでの充電能力など、大幅な拡充が行われている。

 今回発表された「MHL 3.0」は、これまでのMHLの規格と後方互換性を確保しながら、倍の帯域幅を実現。Ultra HDと呼ばれる4K解像度をサポートし、最大4096×2130ドット(2160p30)までの映像を送信できる。また、4Kの映像の送信と同時に、タッチパネルやキーボード、マウスなどの周辺機器の利用、ストレージ機器とのデータ転送も可能になっている。

 音響面ではDolby TrueHD、DTS-HDによる7.1チャンネルサラウンドに対応し、複数台の同時ディスプレイ接続もサポートされた。コンテンツ保護ではHDCP 2.2をサポート。10Wまでの充電能力を備え、テレビに接続したスマートフォンなどを充電できる。接続端子は5ピンのインターフェイスが定義され、コネクタ形状には依存しないとしている。なお、MHLはこれまで、microUSB端子を兼用する形で利用されている。

 MHLコンソーシアムでは、MHL 3.0の具体的な利用例として、スマートフォンとテレビをMHL 3.0で接続し、4Kコンテンツを対応テレビで表示して楽しみながら、テレビのリモコンで巻き戻しや再生などの操作ができるといった例を紹介している。また、スマートフォンのゲームを遅延なくテレビ画面に表示し、同時にスマートフォンの充電も行える点や、スマートフォンとストレージ、複数台のモニター、キーボードやマウスをMHL 3.0で接続して利用できる点もアピールしている。

太田 亮三