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米アップル、「iPhone 5s」「iPhone 5c」発表

 アップルはiPhoneの最新機種「iPhone 5s」と「iPhone 5c」を発表した。日本では、これまでiPhoneシリーズを販売してきたソフトバンクモバイル、au(KDDI)に加えて、NTTドコモでも9月20日に発売される。

iPhone 5s
iPhone 5c

 北米での価格は、2年契約の「iPhone 5s」の場合、16GBで199ドル(約2万円)、32GBで299ドル(約3万円)、64GBで399ドル(約4万円)。SIMロックフリー版(アンロック)が16GBで649ドル(約6万5000円)、32GBで749ドル(約7万5000円)、64GBで849ドル(約8万5000円)。2年契約の「iPhone 5c」は、16GBで99ドル(約1万円)、32GBで199ドル(約2万円)。アンロック版は16GBで549ドル(約5万5000円)、32GBで649ドル(約6万5000円)。

 日本における価格はまだ発表されていない。北米では「iPhone 5s」は、従来モデルの「iPhone 5」と同じ値段。「iPhone 5」の日本での価格は、当時の円高を反映していた。また「iPhone 5c」は「iPhone 5s」よりも100ドル安い。

北米での価格
16GB 32GB 64GB
iPhone 5s(2年契約) 199ドル 299ドル 399ドル
iPhone 5s(アンロック) 649ドル 749ドル 849ドル
iPhone 5c(2年契約) 99ドル 199ドル
iPhone 5c(アンロック) 549ドル 649ドル

指紋認証センサーを搭載する「iPhone 5s」

iPhone 5s

 「iPhone 5s」は、従来の「iPhone 5」の流れを汲む後継モデル。新たなポイントとしては、CPUに64bitの「A7」を採用するほか、ホームボタンに指紋認証センサーを備える。画面や本体のサイズはiPhone 5とほぼ同等。最新のiOS 7を搭載する。

 新開発のCPU「A7」は、引き続きアップルが独自開発したもの。スマートフォンに採用されるCPUとしては初めて、64bitアーキテクチャーになった。64bit化によるメリットは明らかになっていないが、「iPhone 5」と比べてCPU性能は2倍、GPU性能も2倍になったと案内。グラフィックス面では「OpenGL ES 3.0」もサポートしている。撮影できるビデオのフレームレートも向上し、さらに高機能になる一方で「脅威的なエネルギー効率を持つ」とされている。

 CPUに加え、「M7」というモーション処理専用のプロセッサーも搭載される。これは加速度センサー、ジャイロセンサー、電子コンパスといった、モーションセンサーからのデータを処理するための専用プロセッサー。A7の負担を軽減し、バッテリー消費を抑える。これにより、常にモーションセンサーとM7を稼働させて、歩行中や睡眠中などの状態を判別しつつ、ネットワーク接続頻度を減らしてバッテリーを節約できるという。

 背面カメラの「iSightカメラ」は、従来と同じ裏面照射型の800万画素。センサーサイズとピクセル当たりの面積を15%向上させたという。カメラの機能面では、連写モードの追加やフォーカス速度の向上、連写によるノイズやブレ補正などが強化されている。レンズの明るさはF値2.2で、こちらも強化されている。また、補助照明LED「True Toneフラッシュ」は、白色とアンバーの2つのLEDを搭載し、それらを制御することで、最適な明るさと色温度を得るという。インカメラの「FaceTimeカメラ」は最大で120万画素(1280×960ドット)の写真を撮影できる。インカメラも裏面照射型。

 ホームボタン部に新たに指紋認証センサー「Touch ID」が搭載される。ホームボタンの表面は、従来モデルでカメラレンズの表面に使われていたサファイアクリスタルが採用され、その周囲に「ステンレススチールの感知リング」、下に「容量性シングルセンサー」、「触近性スイッチ」の3つのセンサー・スイッチが重なっている。感知リングがホームボタンに指が置かれているかどうかを検知し、容量性センサーが指紋を検出する。

 指紋認証は、ロック解除、iTunes StoreやApp Storeなどでのパスワードとしても使える。指紋データは暗号化され、A7のセキュア領域に保存され、バックアップもされない。

 デザインはiPhone 5とほぼ同じだが、iPhone 5と同等のブラック(スペースグレイ)とシルバーに加え、新たにゴールドがカラーバリエーションに加わった。背面と側面、ホームボタン周囲の感知リングがゴールドになっているが、前面などはシルバーと同じホワイト、というボディカラーになっている。なお、これまでのiPhone、また同時に発表されたiPhone 5cでは、ホームボタンに四角が描かれていたが、iPhone 5sのホームボタンは無地になっている。

 純正オプションとして、プレミアムレザー製の「iPhone 5s Case」なども用意される。こちらは6色が用意される。

 画面のサイズや画面解像度に変更はなく、4インチの1136×640ドット。スペック上のサイズと重さもiPhone 5と変わらず、123.8×58.6×7.6mmで、重さは112g。

 LTEへの対応も強化され、最大13の周波数帯(バンド)に対応するようになった。ただしiPhone 5sは複数のモデルが存在し、それぞれで販売地域や対応する通信方式・周波数帯が異なる。

 このほか、無線LAN(IEEE 802.11a/b/g/n)に対応する。11nは2.4GHz帯と5GHz帯の両方で利用できる。Bluetooth 4.0も利用できる。位置情報はAssisted GPSとGLONASS(ロシアによるGPSと同等の機能)に対応。加速度センサー、近接センサー、環境光センサーなどは従来のiPhoneと同じく用意されている。iPhone 5同様に、下端にLighningコネクタとイヤホンマイク端子がある。なお、iPhone 5にはなかった卓上ホルダ「iPhone 5s Dock」も純正オプションとして用意される。

 ストレージ容量は、iPhone 5と同じく、16GBと32GB、64GBの3種類が用意される。バッテリー容量は公表されていない。連続通話時間は3Gエリアで最大10時間、連続待受時間は最大250時間、インターネット利用は3Gエリアで最大8時間、LTEで最大10時間、Wi-Fiで最大10時間、ビデオ再生は最大10時間、オーディオ再生は最大40時間とされている。

 同梱品は純正のイヤホンマイク「Apple EarPods with Remote and Mic」とLightning - USBケーブル、USB電源アダプタ。

豊富なカラバリで展開する下位モデルのiPhone 5c

iPhone 5c

 「iPhone 5c」は、新しいデザインを採用するiPhoneの新モデル。北米で発表されている価格では、iPhone 5sが199ドルからとなっているのに対し、iPhone 5cは99ドルからと安価な設定。その一方で、64GBモデルは用意されず、16GBと32GBのみのラインナップとなる。

 「iPhone 5c」は、「安価なiPhone」としての位置づけもされているとみられるが、5種類のカラーバリエーションが用意されるなど「iPhone 5s」とは異なった展開をする。

 スペック面では、LTEの対応、iOS 7の採用など、「iPhone 5s」と同等な部分もある一方で、CPUはiPhone 5と同じ「A6」を搭載する。モーションプロセッサーの「M7」も搭載されない。センサーなども従来の「iPhone 5」とほぼ同等となる一方で、「iPhone 5s」の目玉機能の1つである指紋認証センサーは「iPhone 5c」では非搭載。カメラは800万画素の裏面照射型でレンズはF値2.4となる。カメラのセンサーサイズなどは案内されていない。

 デザイン面では、5色のカラーバリエーションが用意される。カラーはホワイト、ピンク、イエロー、ブルー、グリーンの5種類。純正オプションとして、シリコン製でマイクロファイバーの裏地の「iPhone 5c Case」が用意される。

 背面や側面は丸みを帯びた一体成形のプラスチック製になった。ちなみに過去のモデルでは、iPhone 3G/iPhone 3GSでも、一体成形のプラスチック筐体を採用していた。フロントパネルは、どのカラーバリエーションでも黒のみ。基本的なボタン、端子の配置はiPhone 5/iPhone 5sと同じ。iPhone 5にはなかったDockスタンドが純正品として用意される。

 ディスプレイサイズや解像度は、iPhone 5やiPhone 5sと同等で、4インチの1136×640ドット。本体のサイズはiPhone 5/iPhone 5s比で若干大きくなり、124.4×59.2×9.97mm。重さは132g(iPhone 5/iPhone 5s比で20g増)。

 対応通信方式や指紋認証を除くセンサー類、バッテリー持続時間、同梱品などのスペック・仕様はすべてiPhone 5sと同等となっている。

(白根 雅彦)