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Wi-FiとLTEで同時通信、KDDI研のAndroid向けWebブラウザ

 KDDI研究所は、Wi-FiとLTEで同時に通信できる「リンクアグリゲーション」技術を用いたAndroid端末向けWebブラウザ「predio(プレディオ)」を開発した。対応機種向けに、2014年3月31日まで無料で提供される。

 「predio」は、Android端末向けのWebブラウザアプリ。Wi-Fi経由、LTE経由と、両方の通信ネットワークを同時に利用できる「リンクアグリゲーション」技術を採用している。リンクアグリゲーション技術は、今回のように、異なる通信方式を1つにまとめて通信する。これにより、Wi-Fi、LTEのどちらかが不安定な環境でも安定して通信できるほうでWebブラウジングできる。また両方、同時に通信することで、ファイルを高速にダウンロードすることもできる。

 KDDI研究所によれば、今回はβ版とあって、細かな仕組みについては開示していないとのこと。また対応機種が後述の通り、auのスマートフォンに限られているが、Androidそのものをカスタマイズしているのではなく、アプリ側の工夫で、LTEとWi-Fiの同時通信を実現している。

 バッテリー消費については、Wi-FiとLTE、2つのモデムが同時に稼働するため、その分、消費電力が増えることにはなるが、理論上、2つの通信経路で同時にダウンロードすると通信にかかる時間も短縮でき、結果的に消費電力はさほど増えないという。ただし、無線環境は変動が激しかったり、基地局やアクセスポイントまでの距離で通信時の電力が変わったりするため、消費電力の傾向は一概に言えないとしている。

 対応OSはAndroid 4.0以降。当初の対応機種は以下の通り。今後発売される機種にも順次対応する。ただし発売済ながら、現時点で対応機種に含まれていないものでは利用できないとのこと。対応機種では、ファームウェアの更新などは必要ないものの、Wi-FiをONにして利用することになる。アプリを起動すると自動的にWi-FiがONになるという設定にすることもできる。iPhone版について担当者は「想いとしては作りたい」としつつ、現時点では全く白紙の状態で技術的な目処も立っておらず、開示できる情報はないとのこと。

  • XPERIA UL SOL22、URBANO L01、XPERIA VL SOL21、GALAXY SIII Progre SCL21、AQUOS PHONE SERIE SHL21、 ARROWS ef FJL21、DIGNO S KYL21、Optimus G LGL21、G'zOne TYPE-L CAL21

関口 聖