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「割賦代を支払った」のに未入金扱い、ソフトバンクが誤処理

 ソフトバンクモバイルは、2009年10月~2013年8月、一部の契約において、端末の割賦購入でユーザーが支払いをしているにも関わらず、未入金として信用情報機関へ登録していたことを明らかにした。原因はプログラムミス。1万6827件の契約に影響した可能性がある。

 同社によれば、システムの不具合が発生してる間、いわゆる割賦で端末を購入(個別信用購入あっせん契約/割賦購入契約)したユーザーの一部を、未入金として信用情報機関であるシー・アイ・シー、日本信用情報機構へ登録していた。これらの機関と提携個人信用情報機関には、金融機関、クレジットカード事業者、リース会社、消費者金融事業者などが加盟している。誤って登録されていたユーザーが、そうした事業者と取引する際に影響した可能性がある。誤って登録されていた情報は既に正しい情報へと修正されている。どういった影響があったか、「信用情報をどう扱うかは金融機関など事業者によって異なります。ソフトバンクモバイルとしては当社の情報が原因で影響が生じたかどうか、何とも申し上げられません。お客さまにご迷惑とご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」(ソフトバンクモバイル広報)という。

 対象件数は1万6827件。対象人数は明らかにされていないが、対象者には個別に連絡とお詫びを伝えたという。原因はシステム改修時のプログラム設定ミス。現在は修復されている。

【追記 2013/10/1 16:44】
 同社によれば、経産省には2013年3月末に報告を行ったとのこと。また、対象ユーザーに対して8月~9月にかけてお詫び状を発送。その後、念のため、データを再精査したところ、さらに誤登録のデータ1045件が見つかった。追加で見つかったデータの対象ユーザーには10月1日午前にまずはメールで、当該者であることを通知して、今後、順次お詫び状を発送する予定とのこと。

 少なくとも3月の段階で事象を把握し、8月に入って対象ユーザーへの通知を行っていたにもかかわらず、公式な形で対外的に案内を行った日が10月1日になったことについて、同社では「関係各所との調整、あるいは情報に間違いがないようにするなど、慎重に進めた結果」としている。その調整内容など詳細は明らかにされていない。今回の件で、会見を行う予定はないとのこと。

【追記 2013/10/1 17:47】
 ソフトバンクモバイルによると、今回のプログラムミスにより、誤って登録していた情報は6万3133件に及ぶ。そのうち、クレジットカードを作成しようとするなど事業者から信用情報機関へ照会があった件数、つまり実際に誤登録の影響が出た可能性がある件数が1万6827件になるという。それ以外の4万6306件は、潜在的に、クレジットカードの作成ができないなど影響が及ぶ可能性があったものの、当該期間中、信用情報機関への照会がなかったため、影響が出なかった。そのため、ソフトバンクモバイルでは「影響が生じた可能性がある件数は1万6827件」と案内している。

関口 聖