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「Nike+ FuelBand SE」、ナイキ店頭で10月25日より予約受付

 ナイキジャパンは、手首に着けて運動量を計測するリストバンド型デバイス「Nike+ FuelBand SE」の発売に先駆けて、同社店舗において10月25日より予約を受け付ける。20日の同製品国内発表会で明らかにした。製品は11月6日に発売される。

左からボクシングの内山高志選手、ナイキジャパン ゼネラル・マネージャーのカール・グリバート氏、フィギュアスケートの安藤美姫選手、ナイキ米本社のステファン・オランダー氏、元陸上選手の為末大氏

 予約を受け付けるのは、Nike Harajuku、Nike Osaka Running、Nike Fukuoka、ナイキストア吉祥寺。いずれも予定数量に達すると、受け付けを終了するとのこと。

 「Nike+ FuelBand SE」は11月6日に発売されるリストバンド型デバイス。価格は1万5750円。iOS向けアプリが用意され、どこでも運動強度をチェックできるほか、USBポートを備えており、パソコンと直接繋いでデータを確認できる。

 なお、Androidアプリ提供については、現段階では明らかにされておらず、すぐに提供される状況ではないようだ。予約店舗以外での販売についても明らかにされていない。

ソーシャルの力でよりアクティブに

ナイキのオランダー氏
テニスのウイリアムス選手が2時間試合をして4300 Fuel

 プレゼンテーションを行った、ナイキ米国本社のデジタルスポーツ担当副社長、ステファン・オランダー氏は、ナイキとして2代目となるリストバンド型デバイスの「Nike+ FuelBand SE」について、「既にナイキのコミュニティには2000万ものメンバーがいる。初代モデルをリリースして、その声を聞いて、使い勝手を改善してきた」と進化してきたと紹介する。

 「Nike+ FuelBand SE」で計測された運動強度は、独自の単位(Fuel)で表現される。“真のユニバーサルな単位”(オランダー氏)とのことで、もし消費カロリーであれば男女の違いがでるが、「Fuel」であれば性別や年齢にかかわらず、同じ運動をすれば、同じ数値になる、という形で表現される。たとえば、一般的な男性が、特に運動をせずに過ごした場合、1日あたり2500 Fuelほどになるとのこと。プレゼンテーションではテニスのサリーナ・ウイリアムス選手が2時間試合をした場合で4300 Fuelに達するという。

 初代モデルを提供したことで、ソーシャルの力が運動の促進に繋がることがわかった、とオランダー氏は語る。「Nike+ FuelBand」を着けるだけで、1日あたりのゴールの達成を目指してエレベーターの利用をやめたり、散歩の距離を増やしたりと、ユーザーが13%能動的になることが判明していたが、さらに「Nike+」のコミュニティを通じて友人同士が繋がると運動量が高まるのだという。たとえばコミュニティに友人がいない場合、「3137 Fuel」だったユーザーが1人〜3人の友人がコミュニティにいると、3531 Fuelとなり、さらに11人以上の友人がいると3983 Fuelになる。FuelBandというデバイスとナイキのコミュニティが組み合わせることで、友人同士で刺激しあって、より活発に運動するのだという。

友人の存在が力になるという
コミュニティに友人がいない場合は3137 Fuel
1〜3人いると3531 Fuelになる
11人以上いるともっと増える

「もっと上達したい」、ユーザーの声を反映した改善

 スポーツに対しては、「プロアマ問わず、上達したい、レベルアップしたいという声が絶えずある」とオランダー氏は指摘。そのためには「もっと動く、うごく回数を増やす、運動強度を高めること」の3つの要素が重要だという。「Nike+ FuelBand SE」は運動強度を数値化し、友人と繋がることで、ユーザーのモチベーションを維持、そして向上させるツール、と位置付けられている。

3つの要素が上達に繋がる
NIKE+ FuelBand SE用アプリの画面

 初代(日本未発売)と比べて、適切な動きに、適切なFuelが加わるよう調整されたほか、防滴性を高めて汗をかいた状態で身に着けていたり、シャワーを浴びたりしても問題がないようにしたという。時計表示も、FuelBand SEの表面にあるボタンを2回連続で押すだけで表示できるようになった。ヨガのような静かな運動でも記録できるようになったという。

 1日あたり、5分以上、一定の運動を行うとFuelBandの白いLEDが点灯して運動のログを見やすく示す。「セッション」という機能では、ジョギングなどを始める際、FuelBandのボタンを長押しすると「START」と表示され、1回当たりのワークアウト、エクササイズの強度を記録できる。このセッション機能を使うことで、アプリ側で「睡眠」と命名してからセッションをスタートして、体を横たえてから眠ると、睡眠中の記録を取れる。

 このほかグループ(Group)機能は、ユーザー同士の間でゴールを設定したりできる。一定の記録に到達するとトロフィーが与えられる。

 なお日本では正式に発売されていないが、初代モデルではアプリをアップデートすることで機能のいくつかが利用できるようになる。またiPhone 5sも新たにセンシング関連のチップが搭載されたことで、いくつかの機能を利用できるとのこと。ナイキのランニング記録アプリもアップデートされ、写真をシェアできるようになったほか、ルートや距離をシェアできるようになった。

セッションで運動を記録したところ
トロフィーの種類
iPhone 5sでも、同様の機能を利用できる
ランニングアプリもバージョンアップ

3人のアスリートがFuelBandを試す

 トークセッションでは、ボクシングの内山高志選手(WBA世界スーパーフェザー級王者)、フィギュアスケートの安藤美姫選手、元ハードル選手の為末大氏が登壇した。

左から内山選手、安藤選手、為末氏
ボクシングへのきっかけとモチベーションを語った内山選手
為末氏はFuelBandのユニークさに触れた
ソチ五輪を目指す安藤選手

 為末氏は「ボクシングやフィギュアスケートなど、違うスポーツであっても同じ単位で運動量を比べられるようになるのは面白い。通貨がまさにそれ(FuelBandと同じ)で、物にどれくらい価値があるか測れるようになった。違うスポーツが同じ言語で話し合えるようになる」とコメント。

 安藤選手がFuelBandを身に着けて陸上でフリーの演技を軽く試したところ、170弱のFuelとなった。また内山選手が1分30秒、シャドーボクシングをやったところ60くらいのFuelだったという。ボクシングのほうが激しいように思えるが、これに対して安藤選手は「汗をすごいかいたけど、フィギュアのほうが全身使うためかも。比べられるのは面白い」と語っていた。

 FuelBandが役立つ部分として、運動を継続する動機付けになる、という話に関連して、ボクシングを続けるモチベーションを問われた内山選手は「中学生の頃、サッカーをやっていてJリーガーになりたくて、すごい頑張っていた。そこへ偶然、テレビでボクシングを目にして『ああ格好いいな』と思い、ボクシングすることになった。(すっかりJリーガーの夢はあきらめて? という問いに)センスないと思ってやめました。(ボクシングはご自身でセンスあると思いました?)いや、サッカーよりもないと思いました。同じ時期にスタートした同級生にも最初やられていて、高校3年間で辞めるんだろうなと。でも、続いたのは『楽しかったから』だけですね。続けていたからなんとなくコツとか、いろいろわかってきて、それからですね」とコメント。継続の力となっているのは、負けたくない、という一心のようで「試合が始まると、相手が強いとやられるのが一発でわかる」と述べていた。

本気のシャドーでは計測されず……
スピードをゆるめたシャドーを披露

 トークセッション後、展示会場に内山選手が登場して、FuelBandを装着した状態で1分間、シャドーボクシングを披露。司会が「本気でやって」とリクエストし、世界チャンプのスピードで実施したところ、「FuelBand」の計測値はいっこうに増えず、結果は「7 Fuel」になった。これはどうやら、内山選手のパンチが速すぎて、FuelBandでは計測しきれなかったためで、あらためて内山選手がスピードを遅くして1分、シャドーボクシングをしたところ46 Fuelという数値になっていた。

 このほか安藤選手は「ソチ(五輪)まで遠いところにいるが、前進していると思う。新しい自分をどれだけ演技できるか。まずは筋力、体力を強化する。全日本を勝ち上がらなければ(ソチ出場は)見えない。そこまでに気持ちの余裕をもってできれば」と今後について意気込みを見せていた。

(関口 聖)