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“美味しい”を共有する「ミイル」iPhone版に新機能

〜広告展開するもクレーム0件の“荒れない”SNS

 料理写真を通じてコミュニケーションする無料のSNS「ミイル」は、1月にiPhone版アプリをアップデートした。これにより、スマートフォンの位置情報から「お店を探す」機能と、「こだわり検索」や気になる店舗にチェックをつける「クリップ」機能が無制限に利用できるプレミアムサービス(月額300円)が新たに加わった。Android版のアップデートも、半年以内を目標に開発をすすめているという。

画面下の「探す」をタップして表示される「お店を探す」機能画面
電話番号、地図表示、クーポンの有無、などの店舗情報画面。友達に共有、クリップなどの機能もある
プレミアムサービスの「こだわり検索」画面。スライダーとボタンにより簡単に条件を設定できる

Twitterで出会ったカメラ仲間と会社設立

 食べ物の写真を投稿して、“美味しい”を共有するSNS「ミイル」を開発・運営するミイル株式会社は、昨年12月に社名変更をした。従業員数8名で、東京・渋谷にオフィスを構える。

 同社の代表取締役・高橋伸和氏は、とんかつ屋「豚組」を経営する中村仁氏と、共同でミイル(当時はFrogApps)を創業した。出会いのきっかけはTwitter。共通の趣味であるカメラの話をはじめ、食べ歩きを趣味とする高橋氏、飲食店を経営する“食のプロ”中村氏は、意気投合し「ミイル」を創った。iOS版を2011年11月に、Android版を2012年8月にリリースし、2年で利用ユーザー19万人、投稿写真枚数270万枚となった。

 都内で開催されたプレスランチ会で、高橋氏は同社のスタートアップについて説明した。スマートフォンの普及が加速していた2010年、位置情報とカメラ機能が充実しているスマートフォンと、SNSをベースとし、既存のグルメサイトのルールを変えるおもしろいサービスを提供したいという思いから「ミイル」の企画が生まれたという。「日本のように食が充実している国は他にない。日本人は食べることを楽しむ意識が高い」と高橋氏は言う。さらに食に対する情報にお金を払う文化があるという点に可能性を感じ、人にフォーカスしたコミュニケーションサービスとして、開発を開始する。

ミイル株式会社 代表取締役 高橋伸和氏

 「写真には無限の可能性がある。情報量が多いだけではなく、美味しそうな食べ物の写真のインパクトは“飯テロ”という言葉が生まれるくらい強い」と同氏は語る。画像解析技術が進むことで、どういったメニューなのか、カロリーはどれくらいなのか、など写真から検索するような機能も考えられる。食べる時間、エリア、メニュー、好みなど、ログが残ることで、ユーザーにカスタマイズした情報を提供することも今後検討しているという。

 ミイルは「人と食との幸せな出会いを提供し、食文化を豊かにする」というミッションを掲げている。その一方で、マネタイズはどうか。現在、有料のプレミアムサービス提供のほか、企業向けマーケティング課金や、一部タイムライン広告を開始した。今後は飲食店課金なども開始するという。「特定の興味を持ったユーザーが集まるサービスだからこそ、有効な広告モデルを提供できる」と高橋氏は言う。一般的に、SNSなどのサービスにおいて広告を出し始めると「金儲けに走ったか」とユーザーから批判を言われがちである。広告展開についてはミイル社内で議論があったというが、杞憂に終わる。「広告開始後、クレームが一切こなかった。ありがたいことにミイルは、ユーザー同士のケンカやトラブルもほとんどない“荒れない”SNSだ」と同氏は誇る。

 「2014年は、ミイルのもつ世界観をこわさずに、ビジネスモデルを検証する重要な年」としている。

プレスランチ会にて登場した豪華なハム
アプリ内のコミュティ機能「部活」では「飾り切り&カービング倶楽部」がおすすめ、と言うミイル株式会社プロダクトマネージャーの今井義人氏

(川崎 絵美)