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ソフトバンク孫社長がワシントンD.C.で講演、競争拡大に意欲

 ソフトバンク 代表取締役社長の孫正義氏は、米国のワシントンD.C.の講演イベントに登壇し、米国の通信市場にはさらなる競争環境が必要だと訴えた。

 孫氏は講演の中で、「他国では料金が下がっているのは競争が働いているため。アメリカの料金は高く、世界から遅れをとっている」「ネットワーク競争と価格競争をアメリアに持ち込む」などと語り、アメリカの現在の状況が十分でないとする。講演ではT-Mobileの買収に触れられていないが、孫氏は今回の渡米で、米当局が難色を示しているT-Mobileの買収にも意欲的な姿勢を示している。

 技術面では、「4GのLTEではスプリントも同じ2.5GHz帯。我々が日本で持っているものとまったく同じ周波数で、スプリントに投資を決断した理由のひとつ」と語り、同社の強みが活かされるとアピール。

 「我々には選択肢が必要で、私が選択肢の一つになろうと言っている」「モバイルネットワークで(固定を上回る)200Mbpsまで提供したい。それには大きなスケールとお金が必要だが、それでも挑戦したい」と孫氏は挑戦者としてのスタンスも明確にし、「情報ハイウェイが21世紀で最も重要なインフラ。問題は遅い速度と高い値段、これだけ」と米国のユーザーやさまざまな関係者に向けて熱弁を振るった。

 なお、講演の模様はソフトバンクのWebサイトで公開されている。

太田 亮三