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ソフトバンク、提供前の「新定額サービス」を値下げ方向へ改定

名称は「スマ放題」、VoLTE時代を待たずに修正

 ソフトバンクモバイルは、パケット通信と3Gの回線交換を利用した通話をパックにした新定額サービスについて、4月21日のサービス開始を前に、内容を改定すると発表した。定額の対象が拡大するなど、値下げの方向に修正している。また、同サービスは名称は「スマ放題」に決定し、キャンペーンを実施することも明らかにされている。

 ソフトバンクが1月24日に発表し、今回の発表で「スマ放題」と命名された“新定額サービス”は、音声通話とパケット通信を「パック」として一定の範囲まで定額で提供し、上限を超えると従量課金で提供するという形のサービス。ユーザーが利用するにあたっては、各パックの料金と、後述する専用の基本使用料、S!ベーシックパック(月額300円)の3つで構成されることになる。

改定内容

 4月1日に発表された改定により、「Sパック」の定額対象の通話は、1回あたりの通話時間「3分以内」から「5分以内」に伸びた。回数に変更はなく月50回まで。同様に「Mパック」「Lパック」では、月1000回の回数はそのままに、1回あたりの通話時間が「5分以内」から「10分以内」に伸びた。

 定額対象の通話(時間または回数)を超過した場合の通話料は、当初は30秒あたり30円だったが、改定後は30秒あたり20円に値下げされる。

 また、1月発表時の内容では、ソフトバンクの回線を使う家族同士の通話は24時間無料とする一方、家族でないソフトバンク同士の通話は他社宛と同じ扱いだったが、今回の改定により、「スマ放題」において「ソフトバンク同士の国内通話」は、1~21時までの間、無料になる。

 「スマ放題」の開始を記念したキャンペーンでは、「Mパック」「Lパック」について、利用料が6カ月間、1000円引きになる。キャンペーンの対象になる申込期間は4月21日~7月31日。キャンペーンの適用を受けたユーザーがキャンペーン対象外の「Sパック」に変更する場合、契約解除料がかかる場合があると案内されている。この契約解除料について、同社は現在検討中としている。

改定後の「スマ放題」の内容


SパックMパックLパック
国内音声通話5分以内/月50回まで10分以内/月1000回まで

超過分20円/30秒につき
パケット通信2GBまで7GBまで15GBまで

超過分250円/100MB125円/100MB100円/100MB
月額利用料5980円6980円 (6カ月間5980円)9980円 (6カ月間8980円)

 ※太字は改定内容

 各パック以外に「スマ放題」で必要な基本使用料は改定前と同じで、2年契約で月額980円、通常契約で月額1960円となっている。2年契約は自動更新で、契約更新月以外の契約解除料は9500円。

 パケット通信の超過分は自動的に適用される。このため、超過すると通信速度を128kbpsに自動的に制限し、超過分のパケット通信料を払わなくて済む「あんしん料金オプション」が月額300円の有料オプションとして提供される。なお、直近3日間のパケット通信について、「Sパック」「Mパック」では約1GB、「Lパック」では約2GBを超えると、通信速度が制限される場合がある。

 このほか「スマ放題」では、ソフトバンクWi-Fiスポットを無料で利用でき、テザリングオプションも無料で利用できる。

 「スマ放題」の対象機種は、SoftBank 4GおよびSoftBank 4G LTEに対応するスマートフォン(iPhone 5~を含む)。

 なお、「スマ放題」は、対象機種の購入時のみ申し込める。既存の端末と料金プランで利用しているユーザーが、端末はそのままにプラン変更する形では申し込めない。「スマ放題」を申し込んだユーザーは、「Lパック」から「Sパック」などといったようにパックを変更することは可能で、ホワイトプランなどほかの料金プランに変更することも可能。

 ソフトバンクでは今回の改定について、1月のサービス発表後にユーザーから寄せられた声を反映させたものと説明。超過時の通話料や、ソフトバンク同士の無料通話などについて、要望があったことを明らかにしている。

※記載の価格はすべて税抜き

太田 亮三