ニュース

2015年に登場する「Snapdragon 810」発表、通信速度は最大300Mbpsに

Snapdragonシリーズ

 クアルコムは、モバイル端末向けチップセットの最新の製品「Snapdragon 810」「Snapdragon 808」を発表した。2014年後半にサンプル出荷が開始され、搭載端末は2015年前半までに登場する見込み。

 「Snapdragon 810」は、LTE Advanced Category 6に対応したモデムが統合されており、20MHz幅×3のキャリアアグリゲーションをサポートし、最大300Mbpsの通信速度に対応する。

 CPUは20nmプロセスで製造され、64bit対応でクアッドコアのCPU「ARM Cortex-A57」と小型のクアッドコアCPU「Cortex-A53」を組み合わせた「big.LITTLE」アーキテクチャーで構成されている。これらは64bitに対応した「ARMv8-A」命令セット(ISA)で実行される。メモリはLPDDR4。

 ディスプレイは4Kに対応。映像は、ジャイロスタビライゼーションと3Dノイズリダクションをサポートしている。カメラ向けの14bitデュアルイメージシグナルプロセッサー(ISPs)は、毎秒1.2ギガピクセルのスループットと、最大5500万画素のイメージセンサーに対応する。

 無線LANは、IEEE802.11acのマルチユーザーMIMOを利用可能。Bluetooth 4.1、USB 3.0、NFC、クアルコムの位置情報プラットフォーム「IZat」をサポートしている。

 GPUは最新の「Adreno 430」を搭載し、「Adreno 420」と比較してグラフィック性能で30%、GPGPU性能は100%向上する。また、消費電力は最大20%低下するとしている。

 「Snapdragon 808」は、「Snapdragon 810」と比較してCPU「ARM Cortex-A57」がデュアルコア構成になる。メモリはLPDDR3。2Kディスプレイをサポートし、カメラ向けには12bitデュアルイメージシグナルプロセッサーを搭載する。GPUは「Adreno 418」で、前世代の「Adreno 330」と比較してグラフィック性能は20%向上する。

太田 亮三