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MVNO契約数は1970万件に拡大、2014年度を矢野経が予測

 矢野経済研究所は、2014年度における国内の携帯電話市場に関する調査を実施し、結果を明らかにした。キャリアの新規契約の鈍化が見込まれる一方、MVNOの契約が拡大すると予測している。

 調査は2013年11月〜2014年3月にかけて行われ、キャリアやメーカー、関連事業者に対して直接面談や電話、メールなどで実施された。

LTE-Advanced導入も、新規契約は鈍化と予測

 調査結果によれば、2014年度の国内の携帯電話契約数は累計で1億5993万4900件と予測されている。

 また、契約獲得競争では「回線の品質」が重視される傾向にあることなどから、2020年の東京オリンピック開催に向けて、通信事業者が次世代の通信サービスを前倒しで導入すると予測。2015年度〜2016年度にかけて、第4世代移動通信システム(LTE-Advancedなど)の運用が各社から開始されるとしている。しかし、これらの取り組みは契約数の増加に大きく貢献できないとも予測しており、2020年度の累計契約数は1億9634万4900件としている。

2020年、市場の28%はMVNO

 2014年度はスマートフォンの新規契約による成長は鈍化が見込まれる一方で、MVNOの契約や、スマートフォン向けにLTEとBWA(広帯域移動無線アクセスシステム)を組み合わせたサービスについて、契約数の増加が見込まれる。

 2014年度においては、国内のMVNOの累計契約数は1970万件で、移動体通信サービス全体の12.3%を占めると予測している。また、今後も多様なサービスが登場することで市場が拡大し、2020年度のMVNOの累計契約数は5500万件、移動体通信サービス全体に占める割合は28%にまで拡大するとしている。

 矢野経済研究所では、MVNOの収益拡大のポイントとして、開通手続きの迅速化といったキャリア(MNO)によるサポートの拡大、SIMロックフリー端末のラインナップの拡大、販路の拡大、音声通話などサービス提供範囲の拡大、などを挙げている。

移動体通信、MVNOの累計契約数予測 (C)2014 Yano Research Institute Ltd.

「海外メーカー製の特定モデル」販促集中で市場は縮小

 同社ではまた、国内の端末市場の予測も発表している。2014年度の携帯電話出荷台数は、前年度比0.8%減の3327万台。内訳は、フィーチャーフォンが前年度比17.5%減の396万台、スマートフォンが前年度比2%増の2931万台と予測している。

 市場の概況としては、フィーチャーフォンは大幅な縮小傾向が続く中、スマートフォンは需要が一巡し、一部メーカーの撤退で上位メーカーの寡占化が進んだことなどが、出荷台数の減少につながったとしている。加えて、2014年の春商戦では海外メーカー製の特定モデルに積極的な販売促進活動が実施されたことで当該端末に販売が集中し、ほかのメーカーの出荷台数が伸び悩んだとも指摘。ほかにも、機能やサービスが成熟したことから、端末の価格が大きな購買決定要因になっているとも分析している。

 調査では、MVNOが提供するサービスを使う「割安スマホ」への関心の高さにも触れており、今後はSIMロックフリー端末への注目が高まることや、海外渡航者やビジネス向けに複数のSIMカードを挿せるモデルが注目を集めると予測している。

国内の端末市場予測規模 (C)2014 Yano Research Institute Ltd.

(太田 亮三)