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2014年度末にはスマホが過半数に、MM総研が予測

 MM総研は、携帯電話事業者と、電気通信事業者協会(TCA)が発表する契約数および、MM総研による調査・分析データを基に、携帯電話市場規模の推移と予測を発表した。同調査によると、2014年度末時点にスマートフォンの契約数が、フィーチャーフォンの契約数を超える。

携帯電話の人口普及率113.4%

 2014年3月末時点で、国内の携帯電話契約数は1億4413万件で前年から808万件増加、人口普及率は113.4%となった。携帯電話契約数は、フィーチャーフォン、スマートフォン、iPad miniのWi-Fi+Celluar版などの回線契約タブレット、データ通信カード、通信モジュール等の5つの製品カテゴリーを含む。これら、1ユーザーにつき2回線以上の契約などもあり、人口普及率は100%を大きく上回る結果になっている。

2012年度/2013年度の携帯電話契約数(MM総研調査)

2014年度中にスマホのシェアが過半数を超える予測

 携帯電話契約数のうち、フィーチャーフォンは前年度末より867万件減少となった。一方、スマートフォンの契約数は1376万件の増加となった。2014年3月末での端末契約数(フィーチャーフォンとスマートフォン)に占めるフィーチャーフォン契約率は53%(前年度より9.7ポイント減)、スマートフォン契約率は47.0%(前年度より9.7ポイント増)となった。MM総研によると、2014年度末には、フィーチャーフォンをスマートフォンが上回ると予測している。

 スマートフォンが普及していく傾向には変わらないが、フィーチャーフォンの契約数は4229万件との予測で、4000万件規模を維持している。通話・メールを中心とした用途や、月額料金の安さ、使い慣れた操作性にメリットを感じるユーザーは一定数保たれるとみている。

 スマートフォンのiOS別シェアは現在、Androidが57.1%、iOSが41.8%、その他が1.2%。ドコモからiPhoneが発売されて以降、iOSのシェアは増加傾向にあるとしている。

端末契約数の推移(MM総研調査)

競争環境は新たな局面へ

 人口普及率が100%を超えてもなお、契約数は増加傾向にある。その背景として、キャリアのMNPによる純増数を重視する“純増至上主義”、MVNOサービスによる安価なSIMカード市場、PHSやBWAを含む複数契約などが理由として挙げられる。

 同社では、高額キャッシュバックが問題視された2013年度末から、各キャリアが打ち出している新料金プラン、Y!mobileの誕生、相次ぐMVNOの新規参入など、モバイル市場の競争環境は新たな局面を迎えているとしている。

川崎 絵美