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NTTの音声符号化技術「LSP方式」がIEEEマイルストーンに認定

世界中で利用される携帯電話の基本技術

 NTTは、同社が1975年に開発した音声の圧縮符号化技術であるLSP(Line Spectrum Pair/線スペクトル対)方式が、IEEEの表彰する「IEEEマイルストーン」に認定されたと発表した。

IEEEマイルストーン 「高圧縮音声符号化に用いられるLSP(線スペクトル対)方式の開発、普及(1975年)」

 LSP方式は、限られた伝送帯域で多くの音声通信を行うために開発されたもので、口の形に対応した周波数特性を効率よく表現でき、より少ない情報量で同等の音声品質を得ることができる。電話での利用のほかにも、音声合成用やハイブリッド音声符号化の研究にも用いられた。

 LSP方式は、1991年に米国連邦政府音声符号化標準規格として採用され、日本の携帯電話では1993年に第2世代後半のPDCハーフレートから携帯電話に組み込まれた。1996年にはLSP方式が組み込まれた規格がITU-T勧告のG.723.1、G.729として規格化。1999年には、第3世代携帯電話の3GPP、3GPP2の双方に組み込まれ、現在に至っている。ほかにも、ソフトウェアベースのIP電話でも採用され、現在策定中のVoLTE向けEVSにも組み込まれる見込みとしている。

 IEEEマイルストーンは、開発から25年以上にわたって国際的に高い評価を受けてきた技術革新の歴史的業績を表彰するもの。NTTではこれまでに、KDDIと共同で開発した「G3ファクシミリ」の国際標準化に関する業績が、KDDIと共同でIEEEマイルストーンに認定されている。

 日本企業では過去19件がIEEEマイルストーンに認定されており、東海道新幹線、クォーツ式腕時計、電卓、VHS、鉄道の自動改札、ワープロ、太陽電池、衛星放送など、近代化の基盤となった技術や業績、情報通信を支える技術などが認定されている。

(太田 亮三)