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ドコモ、ネットワーク仮想化の実証実験に成功

 NTTドコモは、ネットワーク仮想化技術に関する実証実験に成功したと発表した。混雑時のつながりやすさが向上するほか、設備が故障した際にも通信サービスを継続できる新しい技術で、2015年度の商用化を目指している。

 ネットワーク仮想化技術(Network Functions Virtualization/NFV)は、これまで専用のハードウェア上で動作していた専用の通信ソフトウェアを、仮想化レイヤーが搭載された汎用のハードウェア上で動作させるというもの。これにより、通信ソフトウェアの追加・切り替えなどの制御はソフトェアで実現できるようになり、より柔軟な対応が可能になる。

ネットワーク仮想化技術における、通信設備が故障した際の機能

 今回の実証実験は、アルカテル・ルーセント、シスコシステムズ、日本電気(NEC)の3社との協力関係を基に実施された。LTEのデータ通信機能を担う通信設備「EPC」(Evolved Packet Core)のソフトウェアに対し仮想化技術が適用され、EPCの基本的な動作が確認された。EPCは、LTEをはじめとしたさまざまな無線アクセスを収容し、認証やハンドオーバーのための移動制御、課金機能などを提供している。

 実証実験ではまた、EPCを管理するシステムからの制御で、ユーザーのデータ通信量に応じて処理能力を増やす機能の動作を確認。さらに、ハードウェアが故障した際、自動的に短時間で別のハードウェアで予備構成を再構築し、データ通信を安定的に継続する機能の動作も確認された。

 ドコモでは、エンドユーザーにおけるメリットとして、災害やイベントなどの通信混雑時につながりやすさが向上するとしている。また、ハードウェアに起因する通信障害をほぼ無くせると想定しており、より安定的にサービスを継続できるとしている。

 ドコモは今後、今回実験に参加したベンダー以外との協力関係も構築する方針で、通信設備を構成するハードウェア、ソフトウェアを複数のベンダーで自由に組み合わせた実証実験も行うとしている。

(太田 亮三)