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Firefox OS開発用端末「Flame」、1万8500円で7月に発売

iWnnやFirefox OS 2.0も披露

 Mozilla Japanは、「Firefox OS」の開発者向けに提供するスマートフォン「Flame」を、7月中に1万8500円(税抜、送料込み)で発売する。ハードウェアはすでに海外で販売されているものと同じ。日本国内で利用できるよう、無線関連などの各種の認証を受けて販売される。販売はびぎねっとが担当し、Yahoo!ショッピング上で販売する。

「Flame」

 Mozilla Japanは17日、記者向けに説明会を開催し、「Flame」の概要やFirefox OSの取り組みについて解説を行った。

Flameと日本語環境ビルドを提供

Mozilla Japan 代表理事の瀧田佐登子氏
Mozilla Japanの浅井智也氏

 開発者向けのリファレンス端末と位置付けられる「Flame」だが、いわゆるハイエンドモデルではない。海外メーカーを中心に、今夏以降に各社から提供されるボリュームゾーンの端末をターゲットにしたスペックになっている。「Flame」でメモリ(RAM)認識量を256MB~1GBの間で変更できる機能も、今夏以降に各社のラインナップがさらに拡充されることで、端末の搭載メモリ量にもバリエーションが広がることを意識したものだ。

 日本でも提供が開始されることになる「Flame」は、出荷時にFirefox OS 1.3が搭載される予定。Firefox OSは3カ月間単位でバージョンアップされていく予定になっており、Firefox OS 1.4、Firefox OS 2.0、Firefox OS 2.1とリリースされていく。いずれもOTAで配信されるほか、ナイトリービルドや、ナイトリービルドを元にした安定版(俗にドッグフードと呼ばれる)も「Foxtrotビルド」として1カ月単位で提供される。

 日本の開発者向けとして、「Foxtrotビルド」では日本語環境ビルドもダウンロードで提供される。日本語入力のiWnnの試用版も同梱される。iWnnは「iWnn IME for Firefox OS」として提供されるもので、オムロンソフトウェアとMozillaが協力して開発。フリック入力、トグル入力、予測変換、絵文字入力、連文節変換、ユーザー辞書などの機能を備える。

Firefox OS 2.x~の特徴

 2月のMobile World Congressで発表されたように、Firefox OS搭載端末を提供する各社は、海外市場にて、今夏以降に新モデルを相次いで投入する予定。2014年中に合計20~30カ国で展開される見込みになっている。ミドルクラスの普及価格帯のスマートフォンが大半だが、スマートフォン本体を25ドルで提供できるソリューションも発表されており、これを採用したモデルがインドで発売される予定。一方、ALCATEL One Touchブランドの「FIRE S」はLTEもサポートされるなど、バリエーションにも広がりを見せる。

 こうしたグローバル市場での端末ラインナップの拡充と時期を同じくして、Mozillaから各メーカーに提供が開始されるのが、新バージョンのFirefox OS 2.0だ。2.0の開発の完了は7月末を予定しており、メーカー次第では2014年に発売されるモデルにもプリインストールで搭載が可能という。

 Firefox OS 2.0は、ユーザーインターフェイスに大幅な改良を加え、デザインも統一。円形や曲線を多様したアイコンを整備し、メールなどの文字主体の画面は仕切り線を減らしたクリーンなUIで分かりやすくした。スマートフォンとしての基本機能を充実させるこれまでのFirefox OS 1.x系と比較して、2.0ではFirefoxらしさが実現されているとする。

 Firefox OS 2.0では、ホーム画面が縦スクロールを基本としたUIに変更される。アイコンの大きさはピンチ操作で変更できる。端末内外を横断的に検索するフォームを最上段に配置。逆に通知は画面の最下段に表示され、親指でアクセスしやすくなっている。アプリの切り替えは画面の左右の端からのスワイプで簡単に行える。

 続くFirefox OS 2.1以降では、ホーム画面の変更といったUIのカスタマイズ性を向上させるほか、処理の高速化や省電力化、音声入力による操作や映像の外部出力、NFCの課金、Bluetooth Low Energyといった機能の拡充も行われる見込み。

キャリア、メーカーの意思を反映できるプラットフォーム

 説明会ではこのほか、キャリアやメーカーとの協力体制で、機能を構築していく様子も紹介された。日本で展開される予定の製品は、Mozillaから(勝手に)発表できないとして言及は避けられたが、ドイツテレコムとMozillaとの協力例として、プライバシー機能を充実させた紛失時対策の機能や、位置情報の精度を強制的に落として(ぼかして)プライバシーに配慮する機能、ゲストモードとして使用履歴などをマスクできる機能などが紹介された。

 Firefox OSではこのように、キャリアやメーカーが要望を出したり、あるいは自らコードを書いて開発し提供したりすることで、好みの機能を実現できる。KDDIはかねてより、Firefox OS搭載端末を“ギーク向け”として提供する方針を明らかにしているが、こうした各社の戦略を色濃く反映させられるプラットフォームというのが、Firefox OSの特徴になっている。

FlameとFirefox OS 2.1の画面

FlameとFirefox OS 1.xの日本語入力、Webブラウザ

そのほかのプレゼンテーション

太田 亮三