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ドコモが「NTTの光回線とのセット」提供を明言、株主総会で

 NTTドコモの加藤薫社長は、19日、株主総会において、NTTが提供する光コラボレーションモデルを受けて、モバイルサービスと組み合わせた新サービスを早期に提供したいとコメントした。

 加藤氏のコメントは今後の業績予想、2014年度の取り組みを紹介する中で示された。同氏は「光とモバイルを組み合わせた魅力的なサービスをできるだけ早期に提供したい」と語った。

 5月の夏モデル発表会では、「これから検討していくところ」と意欲は示しつつ、今後の課題とするに留まっていたが、今回、詳細は明らかにされていないものの、サービス提供の方針が明確に語られた。

質疑でも光回線に関するコメント

 その後の質疑を通じて、加藤社長からは、幾度か光回線の提供に関すると思われるコメントが続いた。

 たとえば「この先、10年、ドコモが目指すところは?」と長期的なビジョンを問われると、スマートライフのパートナーという同社の掲げる目標や、加藤氏の夢という「翻訳電話」のイメージが紹介された後、加藤氏は「無線だけではなく、光ファイバーを中心とするICTというものを、お客さまにワンストップで、いわゆるICTのブロードバンド環境をお届けする役割を担いたい」と述べた。

 この質問に続いて、他社の追随ばかりではないか、今後、ドコモが主導するところはどこか、という問いに加藤氏は、さまざまな研究を進めており、機器間通信やIoT(Internet of Things)などに触れた上で、今後、4K、8Kという高精細な映像が、2020年の東京オリンピックに向けて加速する中で、動画配信サービス「dビデオ」でもそうした高精細化への対応をいち早く考えたいと語る。そして、「新料金プランは社内外へ打って出たもの。これに甘んじず、今申し上げたように光ファイバーとの連携を含めた、新しいサービスを考えていきたい」とした。

関口 聖