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「カケホーダイは365万契約」「iPadは好調」、ドコモの株主総会

 NTTドコモは19日、第23回定期株主総会を開催した。株主へ向けて同社の取り組みが紹介されたほか、同社が提供するサービスの最新状況が明らかにされた。またプレゼンテーションの中で、代表取締役社長で、株主総会議長の加藤薫氏がNTT提供の光回線卸サービスを利用する意向を示しており、別記事でご紹介する。

ドコモ加藤社長

 2014年度には「料金・チャネル」「デバイス」「ネットワーク」「サービス」の拡充に努めると説明。新たな料金プランとして通話定額の「カケ・ホーダイ」などを導入すること、VoLTEによる通話サービスをスタートすることなど、いずれも既に発表済の内容ではあるが、あらためて同社の考えとともに紹介された。

「カケホーダイは365万契約」「dマーケットは769万契約」

 料金やネットワークなど、4つの分野での取り組みを紹介する中で、新料金プランである音声通話定額「カケホーダイ」については、その契約数が365万契約(6月18日時点)に達したことが明らかにされた。

 またdマーケット(dビデオ、dアニメストアなど)の契約数は769万契約に達している。

「20代女性の通話利用が増えた」

 2015年度以降、ドコモを成長軌道に乗せるため、今は礎作りの時期、とする加藤氏は、6月にスタートした新料金プランでパケット収入の増加、音声通話収入の減少トレンドの歯止めをはかるとともに新規需要の掘り起こし、契約数の拡大を目指すと説明。あわせて今春、多額のキャッシュバックが問題視されたMNPの販売費用も適正化をはかるとした。

 新料金については、株主から「白い犬(ソフトバンクのことか)にさんざんやられていたなかで、そこに無かったものを入れたのはいい。しかし通話を使わない人にとって値上げになり、ドコモから離れてしまうのではないか」「基本料が高い。オプションのような形にするなど見せ方を工夫するべきではないか」といった意見が挙がった。

 これに対してドコモの吉澤和弘経営企画部長は「音声通話の利用が減ってきたのは、LINEやSkypeの無料通話があり、通話はそちらに、という抑制効果があったのではないか。定額プランをスタートしたところ、通話を使っていなかった20代の女性が、新プランに加入して通話時間がのびている」と説明し、利用の在り方に変化の兆しが見えるとした。また料金の形態についても、社内でいろいろと議論したものの、オプションのような形では複雑になってしまうと判断したと語る。

iPhoneで減少から増加へ、iPadは好調

 過去、NTTドコモの株主総会では、たびたびiPhoneの取り扱いについて株主から質問が飛び、それに対する経営陣のコメントが注目されてきた。

 しかし同社では2013年9月、ついにiPhoneの取り扱いをスタート。「その効果は着実に表れている」として、iPhone効果で契約数が減少傾向から純増へと転じたと加藤氏は胸を張る。

 6月10日に発売されたドコモ版iPadについては、フィーチャーフォンとの組み合わせなど、マルチデバイスの利用を促進するものと位置付けつつ、「大きい方のサイズのほうが少し売れ行きがいい。販売数は非常に好調。Androidタブレットに上乗せする形で売れている」(岩崎副社長)、好調ぶりがアピールされた。

最新機種のほうが「広さ、速さを実感できる」

 株主から「(自分自身が)郊外だからかもしれないが、LTEのエリアが拡がったかどうか少し調整中のようなイメージを抱くことがある」と声があがると、ネットワーク担当の徳廣清志常務が回答。

 徳廣氏は、800MHz帯と2GHz帯で広さを追求し、1.5GHz帯と1.7GHz帯で高速性を追求している、とドコモの電波の活用法を紹介。「1年前、2年前の機種では1.5GHz帯や1.7GHz帯に対応していないものがある。その場合、(高速ではないと)体感があるだろう。2013年冬モデル以降は、クワッドバンド(4種類の電波)に対応している」と述べた。

海外事業について

 かつてのAT&Tへの出資、あるいはインドのタタ社への出資がうまくいっていないのではないか、と指摘を受けて、坪内副社長はフィリピンの通信事業者であるPLDTは成功例の1つと紹介。10年ほど前に1700億円ほど出資した結果、財務的にも百数十億円のプラスとなり、同じ通信事業者としてアジア内での協業といった成果に繋がったと回答。ドコモが提供する、デジタルコンテンツなどのサービスと組み合わせていくことが、ドコモのグローバル戦略であり、今後の成長戦略とした。

 なお、持分法適用会社の関連で690億円の赤字のうち、大半がインドのタタ社への出資を損失として計上したためであることも明らかにされた。

(関口 聖)