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撮影してスマホへ転送、クラウドで同期する「Eye-Fiクラウド」日本語版

 米Eye-Fiの日本法人であるアイファイ・ジャパンは、新たなクラウドサービス「Eye-Fiクラウド」の日本語版を発表した。米国で既に提供されており、米国外では初めて日本で提供される。Wi-Fi機能搭載のメモリカード「Eye-Fi Mobi」の新バージョンと、新たなスマートデバイス向けアプリを組み合わせて利用する。

 Eye-Fi Mobiユーザーは90日間無料で利用できる。年間5000円(アプリ内課金)かかる。容量制限はなし。スマートデバイス向けアプリは無料。

 15日、都内で記者会見が開催され、米Eye-Fi CEOのマット・ディマリア氏は「今日をもって、Eye-Fiはメモリカードというハードウェアの会社から、デジタルイメージングの世界をクラウドへ導く企業になる」と宣言した。なお、Eye-Fiでは、新たなロゴマークを策定している。

転送、整理、同期、共有という4つの要素

 「Eye-Fiクラウド」は、スマートフォンやデジタルカメラで撮影して、機器ごとにバラバラになりがちな写真を一括でとりまとめるクラウドサービス。米国では4月より提供されてきた。

 大きな特徴として「転送」「整理」「同期」「共有」という4つの要素が挙げられている。つまりデジカメで撮影した写真は、スマートフォンやタブレットにまず転送され、クラウドへ転送される。クラウド上の写真にはタグを付けたりアルバムにまとめたりして整理でき、それを友人と共有できる、という一連の流れがスムーズに行える。

 アップロードされた写真からは、オリジナルを含めて、計4種類のサイズが保存される。そのサイズは、長辺で2048ピクセル、1280ピクセル、640ピクセル、そしてオリジナルとなる。

 その後、クラウドへアクセスした機器に最適なサイズの写真を閲覧できる。そのため、たとえばオリジナルサイズの写真がダウンロードされてスマートフォンのストレージを圧迫する、ということはないとのこと。メタ情報で同期が図られる形になるという。

 共有はアルバムごと、あるいは写真ごとに固有URLを生成する、といったやり方。アルバムに新しい写真が追加されると、既にシェア済の友人にも写真が追加されたことが通知される。

新たなカードは3種類

 新たなEye-Fi Mobiカードは、8GB(税込4980円)、16GB(同6980円)、32GB(同9980円)の3種類が用意されている。

 SDメモリカードとしてはCLASS 10に対応する。スマートデバイスとは、同梱のアクティベーションコードを入力して紐付ける。

既存アプリは? RAWファイルは?

 既存アプリは、「Eye-Fiクラウド」非対応だが、別サービスとして、そのまま利用できる。2013年に登場していた既存のEye-Fi Mobiカードのユーザーは新サービスを利用できるが、既存アプリと併用はできない。

 RAWファイルについては、iOSもAndroidも表示環境が十分ではないこともあって、サポートされていない。なお既存製品では「Pro X2」がRAWファイルのパソコンへの転送に対応している。動画については、スマートフォンやタブレットへの転送は可能で、スマホアプリで再生できるが、クラウドへは転送できない。

 またスマホアプリでは、Wi-Fi接続中のときのみクラウドへ転送する、といった設定をすることもできる。

 価格設定について、ディマリア氏は、容量無制限のため使えば使うほど安く感じられる面があるとアピール。競合サービスの状況なども見ながら5000円という値付けになったとのこと。

関口 聖