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VICSの渋滞情報にも対応、無料の「Yahoo!カーナビ」

約2万4000カ所の駐車場満空情報、ガソリンスタンド検索も

 ヤフーは、無料のスマートフォン向けカーナビゲーションアプリ「Yahoo!カーナビ」の提供を開始した。iOS 6.0以上、Android 4.0以上のスマートフォン、タブレットで利用できる。

 Yahoo!カーナビは、無料で利用できるカーナビアプリ。VICSによるリアルタイムの渋滞情報・交通規制情報に対応し、渋滞や規制を回避した目的地までのルートを案内する。一般道、高速道で、進むべきレーンの譲歩や分岐が立体的に表示される。日本自動車工業会(自工会)のガイドラインに沿ったつくりとのことで、市販のカーナビに迫る品質に仕上げられている。ナビゲーションを利用する際には、パソコンで目的地までのルートを検索し、その内容をYahoo!カーナビに送る、といった使い方もできる。

 約2万4000カ所の時間貸し駐車場のリアルタイム満車・空車情報、価格情報を反映したガソリンスタンド検索、約3万1000カ所のJAF優待施設検索などもサポートする。

 ナビゲーションを利用する際、出発地は、ユーザーの現在地のみ指定できるようになっており、任意の場所を出発地といった機能は今後検討される。

 VICS情報の利用の際には、Yahoo!のアカウントでログインしておく必要がある。VICSによる渋滞情報を取得するものの、Yahoo!カーナビ自体で取得した情報を反映させる、いわゆるプローブとしての機能を使った渋滞情報は今後の課題。それでも当初より、プローブ情報を蓄積することはアプリ起動時に案内される形となっており、個人が特定できない形で走行情報がヤフー側へ送信される。今後は、その送信された情報を元に渋滞情報を生成する形を検討していくとのことで、基本的にユーザーに嫌がられるような情報収集は行わないとのこと。また、ソフトバンクモバイルの接続率解析にも利用されない。

 ヤフーのマップイノベーションセンター長である石田幸央氏は、日本全国の中で、地域によって移動手段が異なり、車を多く使うユーザーに向けてアプリを提供することで、そうしたユーザーが抱える課題を解決できると説明。そうした流れで提供するアプリとして、今回「Yahoo!カーナビ」を提供することにした、とする。

 音声認識機能はヤフー自身の技術となり、ナビ時の音声ガイドは東芝のエンジンを使い、道路ネットワークのデータは住友電工システムソリューションが提供。三井のリパーク、タイムズといった時間貸し駐車場、そしてイードの「e燃費」からのガソリンスタンド情報と、国内企業をパートナーに開発された「Yahoo!カーナビ」は、純国産だと石田氏は胸を張る。そのヤフーがライバル視するのは、無料マップの雄であるGoogle Maps、すなわちグーグルだ。だからこそ「無料は当たり前」(石田氏)と言うスタンスで提供されるYahoo!カーナビでは、交差点などのグラフィカルな表示、きめ細やかな音声案内といった機能面で差別化を図る。今後は、五十日(ごとおび)など日本特有の慣習にあわせた情報の配信などにも意欲を示す。

 利用すればするほどポイントが付いたり、目的地の店舗によってはクーポンが配信されたりする、といった機能も提供される予定で、そうした面での収益化を目指す一方、音声案内で人気声優を起用するといった機能を有償で提供する、といった考えも検討しているという。

(関口 聖)