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「Sprintとのシナジーは益々加速する」、AQUOS CRYSTAL発表会

 ソフトバンクモバイルは、ソフトバンクグループとなった米Sprintとの共同調達モデル「AQUOS CRYSTAL」の発表会を開催した。

ソフトバンクモバイル マーケティング・コミュニケーション本部 マーケティング戦略統括部 統括部長の田原眞紀氏(左)、シャープ 代表取締役社長の高橋興三氏(右)

 この日の発表会に登壇しプレゼンテーションを行ったのは、ソフトバンクモバイル マーケティング・コミュニケーション本部 マーケティング戦略統括部 統括部長の田原眞紀氏。田原氏は冒頭、今回発表する端末がソフトバンクモバイルとSprintとの共同開発モデル第1弾であることを紹介し、ソフトバンクの展開するAndroid端末が、新たなステージに移行したことを示した。

 「AQUOS CRYSTAL」自体はフレームレスデザインが特徴的である一方で、共同開発・共同調達によるスケールメリットが最大限発揮できるような仕様で開発された。同じモデルが米国でも販売され、ソフトバンクグループで独占提供するモデルと紹介された。

 ユーザーへのメリットについては、米国展開と合わせて多くの台数を調達することによるコストメリット(低価格化)と説明されている。また、スケールメリットを出せることで、競合他社に対し優位性のある、(今回のような)独自仕様の端末を提供できるとした。

 Sprintにとってのメリットは、液晶テレビのブランドであるAQUOSの名を冠したモデルを、米国市場にてSprintの独占提供モデルとして展開できることや、これを比較的安価なモデルとして提供できる点を挙げている。

 「AQUOS CRYSTAL」の端末自体の仕様は、テレビやおサイフケータイなどのいわゆる“日本仕様”を省いた内容。この点について質疑応答の時間に聞かれると、田原氏は「(いわゆる日本仕様は)必ずしも必要ではないという人が、けっこういらっしゃる。共同調達の効果を最大化するためにこの端末を投入する」と回答した。なお、「AQUOS CRYSTAL」の日本版は、「harman/kardon」ブランドで米国での実売価格が300ドル前後というBluetoothスピーカーとのセットのみで販売され、端末単体で入手することはできない。

「AQUOS CRYSTAL」は日本ではスピーカーとのセット販売のみ

シャープの米国展開

 開発メーカーであるシャープにとっては、ソフトバンクグループに「AQUOS CRYSTAL」を独占供給する一方で、Sprintにも供給することによる出荷台数の増加を見込み、米国でのAndroidスマートフォンの本格展開も実現する。米国版には背面パネルにシャープのロゴも印字される。

 発表会では、シャープ 代表取締役社長の高橋興三氏がゲストとして登壇した。高橋氏は、シャープ全体の取り組みの中でも「通信技術を重要な技術として捉えている」とした上で、「日本だけでなく、アメリカで地位を築かないといけない」と米国展開の重要性を語り、「AQUOS CRYSTAL」がシャープの持つ要素技術を結集したモデルになっていることを紹介した。

ゲストとして登壇したシャープ 代表取締役社長の高橋興三氏

共同開発プラットフォーム

 ソフトバンクとSprintはまた、Android端末向けにキャリア設定やコンテンツ設定を管理する共同開発プラットフォームも整備しており、同一の端末でソフトバンク向け、Sprint向けといった違いを実現する。

 端末メーカーに対しては、今後、共同調達の仕様としてこのプラットフォームの採用を呼びかけていく。従来のようにキャリア向けとして個別に開発されるモデルのラインナップは「現時点では決まっていない」とされた。一方で、日本仕様を盛り込んだモデルとして同時に発表された「AQUOS CRYSTAL X」のように、地域向けに「カスタマイズして展開することはある」とも説明されている。

共同開発プラットフォーム
日本仕様にカスタマイズされた「AQUOS CRYSTAL X」もラインナップ

アプリ取り放題サービスもSprintと共同開発

 発表会ではこのほか、Sprintと共同開発したというアプリ取り放題サービス「App Pass」も発表された。月額370円(税抜)で、「AQUOS CRYSTAL」が発売される8月29日から提供される。日米共通のプラットフォームとして運営され、審査を経て提供されるアプリはサービス開始当初で総額約4万円相当のアプリを取り放題としてラインナップする。コンテンツプロバイダーが希望すれば日米双方で配信できるという。同サービスでは、余りを翌月に繰り越せないものの、アプリ内課金に使える500円分のチケットも毎月提供される。

 田原氏はこうしたコンテンツ面での展開を含めて、「Sprintとのシナジーは益々加速する」とアピールし、発表会を締めくくった。

(太田 亮三)